子どもの気持ちを探れ! コドモ博士の哲学トーク第12回

「逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち」

長男が年長になり、小学校準備に焦るようになりました。今でも自分は口うるさくなっているのに、さらに口うるさくならなければいけない。これが小学校にあがれば、「勉強しなさい」と毎日うるさく言うようになるのでしょう。

 

それは自分が子ども時代、嫌っていた親の姿と同じ。口うるさく言うことが子ども側にとってどれだけ逆効果か、筆者の実体験とともに考えてみましょう。

逆効果だらけ。親に口うるさく言われる子どもの気持ち

 

言われるほど働く「天邪鬼」心理

質問

ママ:もうっ何回言ったらわかるの‼ テレビを見過ぎ! 早く消して!

K:うるさいな〜もうちょっと見るんだよ〜

質問

ママ:もういいわ、注意するのも疲れた。テレビを見たいだけ見てればいいわ。

K:もういいや、テレビ消そう。

質問

ママ:えぇっ! 何で「見ないで」って言ったら見るのに、「見たいだけ見て」って言ったら消すの?

K:ボクだって、自分でテレビを消せるよ。でもあんまり口うるさく言われるから、ボクの中の「天邪鬼」が動くんだよね。ダメって言われるほど、止めたくなくなるの。

質問

ママ:ママもそうだったわ。大人が「飲んじゃダメ」っていうビールほど、飲んでみたくなるのよね。すごく魅力的に思えて。実際は苦くて、子どもには美味しくないのにね。

不安と甘えの現れ

K:あと、「わざとママを困らせてやろう」って思うときもなかった?

質問

ママ:あったあった! あんまり怒るからギャフンと言わせたくて、怒られることをあえてするのよね。「うるさいママなんか、もっと怒ってればいいや!」って。

K:そうそう。でもそれは、甘えたい気持ちの表れでもあるんだよね。怒られると、やっぱり子どもは不安だよ。不安と甘えたい気持ちが複雑に絡み合って、わざとやるんだ。「何でママは怒ってばかりいるの? ボクのこと嫌いになっちゃったの? 本当は甘えたいのに」ってさ。

質問

ママ:子どもも大人並みに複雑な感情を抱えるのね〜

K:だってボク、もう5歳だよ? プライドだってあるよ、自分としてのプライド、男としてのプライド、年長としてのプライド、お兄ちゃんとしてのプライド…。強がったり、素直になれないときだってあるし。

質問

ママ:子どもは小さい大人なのね。

言うことを聞いても自立には繋がらない

K:あとね、口うるさく言われると「言われている内容」なんか、どうでも良くなっちゃうんだよね。「テレビを見すぎている」ことよりも、「ママに口うるさく怒られている」ことが頭に残る。それにイライラして忘れて、また同じことをしちゃったり。

質問

ママ:それって、「感情的に怒られる」のと一緒ね。感情的に怒られると、「怖い」ことしか頭になくて、怒られている内容が飛んじゃうのよね。

K:そうなんだよ。だから「口うるさく怒る」のって、あんまり意味ないんだ。結局言うことを聞いたとしても、「やらされた感や支配された感覚」しか感じないんだよ。いつまでも不満が残るだけで、自立には繋がらないんだ。

質問

ママ:なるほど、実はママもいい気がしなかったのよ。うるさく言って言うこと聞かせても、何だかモヤモヤしていて。じゃあ、どうすればいいの?

子どもを変えるより、親が変わる

K:まず、口うるさく言わないことだね。

質問

ママ:だってそうしたら、どんどん不健康になるし、困ることばかりよ。

K:ママはボクのことを信じてないんだね。ボクは「ダメなことしかやらない子」だと思われてるんだ。口うるさく言われることで、それも伝わってるよ。

 

同じことをやるにしても、気分の差は大きいよ。たとえば「勉強をする」にしても、「口うるさく言われて勉強する」と、中身も入ってこない。でも、「楽しみながら勉強する」のはどう? 中身も入ってくるし、もっともっと勉強したくなるんだ。

質問

ママ:つまり、「やりたい気持ちになるように導く」ことね。

K:そうさ。テレビの見過ぎだってさ、テレビより楽しいことがないんだよ。子どもも複雑ではあるけど、単純だ。ただ「面白いことがしたい」だけなんだよ。

質問

ママ:具体的にどうしたら、子どもが動いてくれるのかしら?

K:子どもが1番好きなのは誰?

質問

ママ:ママとパパね。

K:子どもはママとパパの真似っこが好きでしょう。だからママとパパが、ボクたちになってほしいように生きていれば、それを自然と真似するよ。今はパパだって、ずっとテレビ見てるじゃない。

質問

ママ:「子どもを変える」という思考自体が、おこがましかったわね。まずはママとパパが生活を変えてみるわ。