子どもの気持ちを探れ! コドモ博士の哲学トーク

「ママの言うことって、ほんとうに全部聞かないといけないの?」

子どもが言うことを聞いてくれないのは、子育てにおいて大きな悩みの一つ。でもよく考えて見てください。ほんとうに子どもは、お母さんの言うことを全部聞かないといけないのでしょうか。ほんとうに大人の言うことが、全て正しいのでしょうか。

子どもの気持ちを探れ! コドモ博士の哲学トーク 第14回 「ママの言うことって、ほんとうに全部聞かないといけないの?」

 

自分の目標達成より、ママの言いつけを守るのが正解?

Kママ

ママ:も~片付けてって言っても片付けないし、ご飯だよって言っても食べないし。何でママの言うことが聞けないの!?

K

K:片付けてって言えば片付けて、ご飯だよって言えば食べる。ママはそういう子が好きなの?

Kママ

ママ:好きというかママの言うことをちゃんと聞いてすぐに行動してくれたら、ママが助かるのよ。

K

K:ママのことは困らせたくないよ。でもさ、今いいところだったんだ。あと少しでブロックで家が出来上がるところだった。それなのに急にママが「早く片付けて、ご飯よ」って言ったんだ。

 

ねぇママ、自分の目標の達成より、ママの言うことを聞くことを優先する。それでボクはほんとうにいいのかな? 何だかモヤモヤするんだよ。

Kママ

ママ:それでは自分のことは犠牲にして、他人の目を気にする大人に育ってしまうわねぇ。自分というものが育たないわ。

K

K:でもママに怒られるから、結局は自分を諦めることも多いんだよ。

ママの言うことは全て正しいわけじゃない

K

K:子どもは多かれ少なかれ、親の、特にママの顔色を伺うからさ。だから時々迷うんだ。自分の気持ちを守ればいいのか、ママの言うことを守ればいいのか。

Kママ

ママ:なるほどねぇ。ママは子どもの気持ちを聞かないで、自分の考えを押し付けていたかもしれないわね。

K

K:あとさ、この前はママとおばあちゃんの言うことが違ったでしょ? ボクが車のオモチャで遊ぼうとしたら、弟が横取りしようとしたとき。

 

ママはボクに向かって「お兄ちゃんなんだから貸してあげなさい」って言って、おばあちゃんは弟に向かって「お兄ちゃんはまだ遊んでないから、お兄ちゃんが遊んでから借りようね。順番だよ」って教えてた。

 

ボクはおばあちゃんの言葉を聞いてモヤモヤが消えたんだ。いつもママの言うことを聞いてすぐに弟にオモチャを貸してたから、モヤモヤしてたんだよね。

Kママ

ママ:ごめんね、あれはママも勉強になったわ。結局おばあちゃんの意見を優先したわよね。

K

K:でも、ちょっと不安にもなった。ボクにとってはいつでもママが1番だったけど、あのときはおばあちゃんの言うことが正しかったでしょ。ママの言うことは何でも正しいわけじゃない、って不安になった。

Kママ

ママ:そうね。ママはね、いつも「子どものため」を思って、話しているつもりなのよ。でもね、100%そうかって言ったら違うわ。

 

「ママが大変だから」「ママの体裁が悪いから」って「ママのため」を考えて自己都合を押し付けているときもあるし、「疲れて頭が回らなくて言ってしまったこと」もあるし、おばあちゃんのときみたいに「ママの考え自体が間違っていた」こともある。

 

そう考えるとママの正しさは80、70、60%って下がる。もちろん命やケガの危険については正しいことを言ってるって自信があるんだけどね。ママはこのことを知らなかったんだわ。「無知の知」って大切ね。

反抗は自分で考えるはじめの一歩

Kママ

ママ:実は間違えるのってママだけじゃないのよ。パパも、おばあちゃんも、お友達も、学校の先生も、偉いって言われる人でも、誰でも間違えるの。それにね、「正しさ」って人によって変わるのよ。

K

K:じゃあボクは誰の言うことを聞けばいいの? まだ知識や経験の少ない子どものボクは困るよ~。

Kママ

ママ:それはあなたが決めていかないといけないのね。「いま自分は誰の言うことを聞くべきかな?」「いまの自分には何が正しいのか?」ってね。そう考えると、Kが言うことを聞かなくなったのは、ある意味自立の一歩ね。

K

K:自分で決めて間違えたら?

Kママ

ママ:間違えるのが当たり前なの。全て正しいということ自体が無理なのよ。むしろ子どものことほど多くの間違いを重ねることで、正しさを見極める力がつくの。だから落ち込みすぎないで、糧にしていってくれると嬉しいな。

K

K:ママにもサポートをお願いしたいな。

Kママ

ママ:まずはKの気持ちを聞くことからね。