「卒婚」ってなに? 離婚じゃない、新しい夫婦のかたち

「卒婚」という言葉、みなさまご存知でしょうか? 「結婚を卒業する」。あれ、それって「離婚」…? でも離婚とは違うらしいんです。

 

最近、学業以外に「卒業」って言葉みんな頻繁に使いすぎ! 普通に「退職」「脱退」とかでいいじゃん! と謎の怒りを持っていたわたしに、この「卒婚」という言葉は全くもって理解できませんでした。

unhappy couple having argument at home

卒婚とは?

「卒婚」。わたしはこの言葉をミセス向けの雑誌で見つけました。わたしが知らないだけで、メジャーな言葉なの? と思って早速検索。Google検索では約 9,090,000 件ヒット(2016年9月末現在)。またサジェストには「卒婚」まで入れると、続いて「意味」「ブログ」「加山雄三」などのキーワードが出現。

 

最近の言葉かと思ったら、すでに2004年にフリーライターの杉山 由美子氏が『卒婚のススメ―後半生もハッピーに生きるため結婚のかたちを変えてみる』という本を出版していました。そして加山雄三氏は、奥様がNYへ移住し「卒婚」したと、2014年に女性週刊誌に報じられていました。

 

申し訳ございません。わたしが無知でした。

 

「卒婚」とは、籍は抜かずに法律上は夫婦のまま、結婚から卒業することだそう。

調べるまで、「事実婚」の反対のようなもの? と思っていたのですが、籍はそのままですし、別居する夫婦も入れば同居のままと、卒婚スタイルは夫婦それぞれ自由とのこと。

 

卒婚という言葉を調べていくうちに、「熟年離婚」を回避する形で生まれた「卒婚」が、子育てが一段落したシニア世代だけはなく、40代でも選択をするひとが出てきたように思いました。

どういう流れで卒婚するの?

卒婚を提案するのは妻からが多いそう。夫として、妻としてのそれぞれの役割を卒業するという「卒婚」。お互い自由に、そして精神的にも経済的にも自立して生きるための選択肢のようです。

 

またシニア世代より下の世代だと、奥様がお店を構えたもののご主人が転勤となったのがきっかけで卒婚する夫婦や、親の介護が必要となり、そちらで手一杯となったために卒婚を選ぶというケースもある様子。

 

なかには夫と離婚したいけど、子どもの受験で片親は不利というウワサを聞いて奥様だけ「精神的卒婚」をしているというケース、夫と姑にほとほと愛想がつきて離婚を見据えた「卒婚」をしているかたもいるようです(それは「卒婚」というより「仮面夫婦」なのでは……)。

卒婚っていいもの?

たしかに「卒婚」は新しい夫婦のスタイルと言えます。

ですが定義が人それぞれで、また受け止めかたも違います。卒婚を自由だと捉えるひとも、中途半端だと捉えるひとも、いやまだ「家族」として縛られていると考えるひともいるでしょう。

 

実際わたしも「えー、さっさと離婚か別居したらよくない? え、同居でも卒婚ってありなの? なんじゃそりゃ」と思っていましたから。

 

しかしいざ離婚となれば、長い夫婦生活でできた共有の財産も多くなり、手続きも大変。時間も精神力も多く取られてしまうのであれば、卒婚は一時的にストップさせる手段となります。

 

それにたとえ母親がいきなり「熟年離婚よ!」と言い出したときにも、「まぁ、慌てず卒婚からはじめてみれば?」という言葉をかければ、家族全員が冷静になる時間もできて、娘・息子世代も慌てずにすむかもしれません。

 

また先の独立や介護のケースのように、「夫」や「妻」の役割から一時的に解放され、誰にも気を使わずに「経営者」や「娘」という役割にだけ集中できるのもメリット。病気やケガなどいざというとき、法律上は「夫婦」ですから、安心感もあるでしょう。

卒婚は今だけ?

ただ、女性が活躍する社会、イクメンなど男女の役割が区切られなくなってきた現代で、あと30年も経てば、「妻(夫)としての役割から開放されたい、だから卒婚したい!」という声の理解者は少なくなりそうな気もします。

 

女は家事を、男は仕事をという価値観のなかで結婚した世代の夫婦が、現代の新しい考え方に合わせるためのひとつの方法が卒婚であり、若い世代が使ってしまうと、上の「仮面夫婦では?」というような、ひずみが起きるのかもしれません。

 

調べてみるまでは全く理解できないスタイルでしたが、いろいろ調べていると、卒婚もたしかにひとつのスタイルなのかもしれない、そう思い始めました。

 

みなさんは「卒婚」についてどう考えますか?