夫のための心理学
「フレーミング効果」を活用! 妻の機嫌を損ねないLINE文面の作りかた
夫婦のお悩み解決コラム妻に対して「帰りが遅くなる」「休みが取れなくなった」などなどメールやLINEで心苦しい連絡をしなくてはならないとき、どのように伝えていますか? こういった連絡は文面次第で妻の機嫌を大きく損ねてしまうこともありますよね。
今回は忙しい夫のみなさんのために、文面の与える心理的作用を踏まえ、ネガティブな連絡を穏便に受け入れてもらうための文面テクニックを考えてみようと思います。
この記事でご紹介すること
同じことを言っているのに判断が違う? フレーミング効果とは
「フレーミング効果」という心理的効果をご存知でしょうか。フレーミング効果とは、選択や判断において、同じ意味の内容であっても選択者の心的構成(=フレーミング)によって、意思決定の結果が異なってくる効果のこと。
例えば10,000円のアウトドア商品を買う際に、以下のような2つのキャンペーン文面があるとします。
A)当日総額の10%をキャッシュバック!
B)9割の価格で購入可能!
これを見てあなたならどちらを選びますか? これはどちらも同じことを言っており、最終的な金額はどちらも9,000円。しかし「キャッシュバック」という文言の心理的作用でAのほうがお得に見えるため、Aを選ぶ人が多いんです。
また、例えばあなたがスマートフォンを使用しているとします。
A)定期的にアップデートすることで、新しい機能が追加され、さらに便利になります。
B)定期的にアップデートをしないと、特に新しい機能が追加されることはありません。
あなたがこまめにアップデートしようと感じたのはどちらですか? 内容は同じですが、こちらの場合も「さらに便利に」という文言のあるAのほうが印象に残ったのではないでしょうか。
フレーミング効果はマーケティングや商品の販売促進の現場でもよく活用されています。上記のように同じ商品やサービスでも安く見えたりお得に見えるようになるなど、相手の印象に変化をもたらすことができるんです。
フレーミング効果を使った文面例
それではこのフレーミング効果を使って、妻へのメッセージの送りかたを具体的に考えてみます。
事例1:帰りが遅くなる
「家に着くのが22時頃になりそうだよ」
↓
「21時には会社を出るから、お惣菜が安くなってるか見てこようか?」
「22時頃に家に着くから、早く休めるように先にお風呂に入ってもらって良いよ」
事例2:休みが取れなくなった
「次の土曜日、出社になってしまった」
↓
「次の土曜日、出社になったよ。その代わり、振替休日ですいてる平日に出掛けられそう」
「次の土曜日、出社になったよ。最近、上司に期待されているみたい」
事例3:ボーナスが下がった
「前回より10万円ボーナスが下がってしまった」
↓
「今回のボーナスは給与の2倍くらいもらえたよ」
「最近はボーナスが出ない会社もあるみたいだね。うちは今回ももらえたよ」
コツはポジティブな言い回しに変換したり、ポジティブな情報を付け加えることと、妻への気遣いを忘れないこと。
ネガティブな事象をストレートに伝えるのではなく、ちょっとした工夫をすることで妻の受け取りかたも変わるかもしれません。夫婦のより良いコミュニケーションのために、ぜひ活用してみてくださいね。