共働きの家事分担はどうすればいい? 決めかたと夫への対応

共働きで足りなくなるものは時間、家事で失うものも時間です。夫婦の時間、子どもとの時間、一人の時間。どれもかけがえのないものですよね。そんな貴重な時間を、家事分担に関するストレスを抱えたまま過ごしたくない……。共働き世帯が増加している昨今、世の中の家庭では家事分担をどうしているのでしょうか。ポイントや注意点、夫が家事を手伝うようになるコツを紹介していきます。

 

共働き家庭の家事分担は実際どんな感じ?

独立行政法人 労働政策研究・研修機構『専業主婦世帯と共働き世帯』によると、2016年時点の共働き世帯は1,129万世帯であり、専業主婦世帯の約1.7倍となりました。年々増加する共働きですが、家事分担の状況はどうなっているのでしょうか。

家事の分担の状況

保険クリニックの『共働き夫婦の家事分担についてのアンケート調査』によると、全体の家事の分担割合では「夫」が33.4%、「妻」が66.6%となりました。内訳は「ゴミ出し」「お風呂掃除」は半数以上の夫が、「食事」「洗濯」「掃除」「育児」「会計管理」に関しては半数以上の妻が担当しています。

妻は家事分担について不満を抱いている?

同調査によると、現在の家事分担について「満足」「まあ満足」と答えた方は65.2%で、「少し不満」「不満」と答えた方は9.8%でした。この結果だけ見るとおおむね満足しているようですが、「少し不満」「不満」と回答した男女の内訳を見てみると、男性が5.6%で女性が14.0%という結果に。夫に対して約2.5倍の女性が家事分担について不満を抱いています。

不満の理由

多くの妻が担当している「食事」に関しては、栄養や彩りを考えながら献立を決めて、調理をするという手間がかかります。「掃除」に関しても、夫の半数以上が担当している「お風呂掃除」は限られたスペースですが、妻の半数以上が担当している「掃除」や「トイレ掃除」は範囲が広く、時間もかかります。妻は家事分担の割合が多いだけでなく、その中身も手間と時間がかかるものが多いので、不満に思うのだと考えられます。

 

夫とケンカしない家事分担のルールとは?

共働きの家事分担はどうすればいい? 決めかたと夫への対応

不満が積もれば、いずれはケンカへと発展してしまうことも。共働きで疲れているのに、家庭での揉め事は起こしたくありませんよね。双方が納得できる家事分担とは、どのようなものがあるのでしょうか。

共働き夫婦の本音

  • 夫の考えていること
    家事をもっとしたい気持ちはあるが、食事や洗濯などの要領がわからない。妻がやってくれたほうが格段に速く済むし、「できてない!」と妻から責められると、どうしていいかわからなくなる。
  • 妻の考えていること
    できない家事は無理にしなくていいけど、疲れているときや家事がたまっている状況を察して、「何か手伝うよ」と声をかけて動いてほしい。こちらから頼みにくいし、頼んでイヤイヤやられるくらいなら自分でするほうがいい。

家事の得手不得手は男女問わずあるもの。家事の経験も人によって違うので、忙しい日々で要領をつかむのは難しいですよね。家事の出来栄えに文句を言われたのでは、モチベーションも上がらなくなります。ですがどれだけ家事が苦手でも、状況を見て積極的に手伝おうという意思を見せることはとても大切です。

「言われないとわからないよ」と思われるかもしれませんが、実は手伝いを頼むことはとても勇気のいること。手伝いを頼むときは限界ぎりぎりだったりするので、そう言われる前に状況を把握して声掛けができるといいですね。

家事分担を決める際に気をつけるポイント

1. 家事分担の割合は平等にしない

上記でもお話ししましたが、家事には得手不得手があります。まずは家事をすべて書き出して、得意なものを担当するようにしましょう。それで平等になるのならいいことですが、そうでないなら無理やり同じにする必要はありません。分担割合の少ないほうは誰にでもできるようなことを受け持つなど、積極的に手伝いをするといいですね。

2. 「手の空いているほうがする」はできるだけやめて

家事はなるべくしたくないものですよね。手が空いていると思われたくないから用事を作る、家に早く帰ると家事をしないといけないからわざと残業する……など、家事から逃げるあまり家庭に寄りつかなくなることがあります。夫婦ゲンカやイライラの原因になりやすいので、なるべく分担を決めておいたほうがよさそうです。

うまくいっている家庭の家事分担の例

  • 基本的に得意なことや、時間が合うほうに分担している
  • 予想外の出来事も多いので、細かくは決めていない
  • 「食洗機」「乾燥機能つき洗濯機」「掃除ロボット」など便利家電を導入している

便利家電の導入により、家事の負担も軽減しそうですね。掃除や洗濯の苦手なかたでもこれがあればできそうです。

 

これで解決! 家事をしない夫に家事をしてもらうためには?

ただお願いをするだけでは続きません。夫に「家事は楽しい」「意外と難しくない」と思わせることが必要。そう思わせるポイントと注意点をご紹介します。

あまり協力的でない夫に家事をさせるためのポイント

1. 選択肢にする

「手伝って!」とはなかなか言いにくいですよね。嫌な顔をされれば余計にストレスもたまります。そんなときは家事を選ばせてみてはいかがでしょうか。「お皿洗いかお皿拭き、どちらか手伝ってもらえるかな?」とお願い。「やらない」という選択肢はありませんが、強制的には聞こえません。穏便にお手伝いをお願いすることができます。

2. 段階的に

はじめから難しい家事を頼んでしまえば、家事へのハードルが上がってしまいます。簡単なことから選択肢で選ばせて、徐々に家事の難易度を上げるようにしてみてください。

3. 具体的に

「お鍋を見ておいて」と頼むと、料理に詳しくない夫は言葉通り見ているだけだったりします。「お鍋の具が焦げないようにたまに揺すって、煮汁が少なくなったら火を止めて」など具体的に頼むようにしましょう。その積み重ねで次第に「察して手伝う」ことができるようになります。

4. 感謝を伝える

どんなときも感謝の気持ちを忘れてはいけません。誰だって「ありがとう」と言われたらうれしいもの。ただお礼を言うだけではなくて「とても楽になった」「私がやるより上手」など、相手をリスペクトする言葉も忘れずに。

気をつけること

1. 文句を言わない

細かいことに関しては目をつぶりましょう。誰だって始めはうまくいきませんし、頑張ったことを否定されるのは悲しいです。回数を重ねるごとにコツがつかめ、上手になるものですから。感謝を伝えながら待ってみてください。

2. 言いかたに気をつける

直してほしいところがあれば、できるだけ早めに伝えたほうが良いですが、言いかたには気をつけましょう。「できてない」と完全否定するのではなく、「いい感じにできてるね。でも今度からこうしてみたらいいかも」と感謝しながらもさりげなく伝えてくださいね。

3. 夫の気持ちになる

これは私の体験談になるのですが、家電が壊れたとき、夫に修理を頼みました。夫の手が離せない中、なにやら道具を欲しそうにしていたので、「手伝おうか」と聞くと「じゃあテスターで導通を確認して」と言われました。「テスターってどこにあるの?」から始まり、「どうやって使うの?」「なんか変な数字が出たんだけど」と何ひとつ満足に手伝うことができず、結局夫が一人でしたほうが早く終わりました。

家事もそれと一緒。初心者ならわからなくて当然、でもわかっていたほうが共働きで生活していく上では便利になります。私もその一件以来、夫に「察して」と思うよりも、日ごろから一緒に家事をして、要領を教えてからお手伝いを求めるように心がけています。そして私も夫の得意なことを学ぶようにしています。

共働きの家事分担には「相手へのリスペクト」が必要不可欠です。感謝の気持ちを伝えることを忘れないで。また便利家電に頼るのも一つの手です。「家事代行」など人の手を使うサービスもあります。無理のない範囲で夫婦円満でいられるようにしっかりと話し合ってみてくださいね。

出典:
独立行政法人 労働政策研究・研修機構『専業主婦世帯と共働き世帯 1980年~2016年」
保険クリニック『共働き夫婦の家事分担についてのアンケート調査』