これで喧嘩にならない!? 共働き夫婦の子育て・家事分担のコツ
夫婦のお悩み解決コラム近年共働き夫婦が増えていますが、子育てや家事の分担が思うようにいかず悩んでいる夫婦が少なくありません。夫ばかり・妻ばかりに負担がかかって家庭の雰囲気が悪くなる前に、上手に分担するコツをチェックしてみましょう。
他の夫婦はどうしているの? 共働き夫婦の分担例
例1. 夫→残業が多く帰宅時間遅め、妻→平日午後(週5日・1日5時間)のパート
- 子どもの送り迎えおよび世話・料理・洗濯は基本的に妻
- 買い物は妻が午前中に済ませる(2~3日に1回くらいのペース)
- 夕飯後の片付けは、食べ終わる時間が遅い夫(その間、妻は子どもの寝かしつけ)
- 掃除は休日など余裕があるときに行う(たいていは掃除が得意な夫が行う)
この場合、勤務時間が短い妻が子育て・家事を多めに負担しています。しかし、妻が子どもを保育園に迎えに行ってから夕食の支度をし、子どもに食べさせてから入浴を済ませるとすぐに寝かしつけの時間に。そこで、帰宅後夕飯を食べ終わった夫が食器洗いと後片付けを担当しています。また夫は休日に自分の得意分野である掃除を引き受けています。
仕事時間が長い夫もできる範囲で家事を行うことで、結果的に双方の負担のバランスが取れています。
例2. 夫婦共にフルタイム勤務、帰宅時間はほぼ同じ(共に時々残業あり)
- 原則として片方が料理を、もう片方が子どもの送り迎えを行う(残業などで都合がつかない場合を除く)
- 子どもの入浴・寝かしつけは交代で行う(残業などで都合がつかない場合を除く)
- 食器乾燥機・洗濯乾燥機・ロボット掃除機などの家電や食材宅配サービスを最大限に利用
- 洗濯乾燥後の衣類はそれぞれ夫用・妻用・子ども用のカゴにまとめておき、時間があるときに自分で片付ける(子どもの分は、時間に余裕があるほうが片付ける)
こちらのケースでは夫婦の仕事の負担がほぼ同じなので、子育て・家事も平等に担当しています。家電や食材宅配サービスを活用しつつ「自分でできることは極力自分で」というルールを決め、どちらかに負担が偏らないよう配慮しています。
夫婦間の子育て・家事分担のコツ
その時の状況に合わせて、臨機応変な対処を
共働き夫婦の子育て・家事分担は、「料理が得意なほうが食事を作る」「帰宅時間が早いほうが子どもを迎えに行く」というふうに“できるほうができることをする”のが基本です。
とはいえ一方に残業・出張などの予定が入ったり体調を崩したりすると、いつものように分担できなくなることも。その場合は「○○は自分の担当じゃないから」と突っぱねず、積極的に引き受けましょう。
いざというときに頼る人・機関を確認しておく
ときには「どちらも忙しくて、子どものお迎えに間に合わない」「子どもが病気になったが、どちらも仕事を休みづらい」というようなピンチに遭遇するかもしれません。夫婦の力だけで解決できない場合は、実家・義実家などの力を借りましょう。気持ちよく手伝ってもらうためには、やってもらって当然という態度はNG! たとえ気心知れた実親であっても、感謝の気持ちをきちんと伝えましょう。
実家・義実家に頼れない場合は、事前にファミリーサポートや病児保育機関に登録しておくと良いでしょう。地域によって利用方法や費用はまちまちですが、いざというときの強い味方になってくれるでしょう。
分担状況について、こまめに見直し・話し合いを行う
子育て・家事の分担についてきちんと取り決めをしていても、状況が変わると一方の負担ばかりが重くなることもあります。
そのままではいずれ負担が重いほうの不満が爆発するか、疲労で倒れてしまうかもしれません。そうなる前に分担状況についてこまめに話し合い、状況に合わせた見直しを行いましょう。
相手のやりかたに文句をつけず、きちんと感謝の念を伝える
たとえ夫婦といえども、子育て・家事のスキルや価値観(料理の好み、作業の進めかた、優先順位など)が同じとは限りません。相手のやりかたに不満がある人も多いかもしれませんが、相手もまた限られた時間をやりくりして子育て・家事をこなしています。いちいち文句をつけて家庭の雰囲気を悪くするより、「お互いに大変なのだから完璧でなくて当然」と割り切ったほうが気楽になりますよ。
また、文句をつけないからと言って「やってもらって当然」なオーラを出すのもNGです。日頃から、相手への感謝をきちんと伝えるよう心がけましょう。
仕事と子育て・家事のバランスについて
職場での振る舞いかた
- 子どもを言い訳にしすぎない
小さい子どもがいると、急病などで遅刻・欠勤せざるを得ないこともあります。とはいえ「子どもがいるから遅刻欠勤は当たり前」というような態度でいると、仕事のしわ寄せを蒙った同僚・上司からの評価を下げてしまいます。仕事を手伝ってもらった相手にはきちんと感謝の念を伝え、自分にできる形でしっかりフォローしましょう。 - できること・できないことを明確に
評価を上げたいからといって、自分のキャパシティ以上の仕事を無理やり引き受けるのは避けましょう。一度引き受けた仕事を途中で投げ出すのは評価ダウンにつながりますし、仕事を抱えすぎると自分自身のストレスも大きくなります。限られた時間の中でできること・できないことを明確にし、できることには全力を尽くしましょう。
家事は上手に手抜きする
- 料理の手抜き例1. 手作りにこだわりすぎない
毎日インスタント食品やジャンクフードばかりでは健康が心配ですが、かといって1からの手作りにこだわりすぎると大変です。栄養バランスに配慮しつつ、「週に○日までは外食OK」「1食につきおかず1品まではスーパーの惣菜を使ってもいい」というようなルールを決めておきましょう。 - 料理の手抜き例2. 下ごしらえ済み食材や「料理の素」の活用
水煮パック・缶詰・冷凍野菜などの下ごしらえ済み食材をストックしておくと調理の手間が省けるうえに生鮮食品より日持ちするので、食材のロスを減らすのにも役立ちます。本格的な料理が簡単に作れる「○○の素」もおすすめ。パッケージの説明通りに作ればよく調味料などの計量もほとんどいらないので、料理が苦手な人でも作りやすいでしょう。 - 料理の手抜き例3. ネットスーパー・食材宅配の活用
ネットスーパーや食材宅配を使えば、毎日の買い物の手間を省くことができます。食材宅配にはその日の献立に必要な食材のみを届けてくれるものもあるので、毎日の献立を考える手間や食材のロスも減らせます。 - 掃除・洗濯の手抜き例
家庭によってまちまちですが、食事と違って掃除・洗濯は毎日しなければならないとは限りません。数日おき、または休日など時間のあるときにまとめて済ませてもよいでしょう。また洗濯乾燥機やロボット掃除機などの家電をフル活用するのもおすすめです。
○○しながら、子どもとコミュニケーション
共働き夫婦にとって、平日に子どもとゆっくり過ごすのは難しいですね。限られた時間の中で子どもとの時間を確保するには、「○○しながらコミュニケーション」がおすすめです。
たとえば保育園からの帰り道でお喋りしたり夕食の支度を手伝ってもらったりして、毎日のルーティンワークを親子のコミュニケーションタイムにしてしまいましょう。朝は何かと慌ただしいので、夕方~夜がおすすめです。
共働き夫婦の子育て・家事分担には「臨機応変な対処」「相手に完璧を求めないこと」そして「相手への感謝を忘れないこと」が大切です。夫婦2人の力で解決しにくい事態が起こるかもしれませんが、あらかじめ頼れる先を見つけておけばうまく切り抜けられるでしょう。
夫婦間の分担はもちろん、仕事と家庭生活のバランスを取ることも大切です。職場では自分の職務をきちんと全うし、家事をうまく手抜きしながら子どもとの時間を確保しましょう。