育休の平均取得期間は? いつ申請すればいいの?

共働き家庭の増加により、近年では女性だけでなく男性も育休を取得する人が増えていますね。育休の平均取得期間・申請時期・各種手当などの最新情報はどうなっているのでしょうか? これから育休を取得したい人は要チェックです。

 

1. みんなどれくらい取っている? 育休の平均取得期間

平成26年度の育休取得状況

厚生労働省の発表によると、平成26年度に育休期間を終えた人の復職状況は以下の通りです。

  • 女性の育休取得状況
    育休取得後復職予定であった女性のうち、92.8%が実際に復職しています。実際に復職した人の育休期間は1012ヶ月未満が31.1%、1218ヶ月未満が27.6%、810ヶ月未満が12.7%となっています。
    昔と比べて、働く女性の妊娠・出産についてずいぶん理解を得られるようになりました。しかし産休・育休を取りづらかったり、子どもの預け先を確保できないなどの理由で退職せざるを得なかったりする女性はまだ多いようです。
  • 男性の育休取得状況

    出産した妻のいる男性の育休取得状況は5日未満が56.9%、5日~2週間未満が17.8%、13ヶ月未満が12.1%となっています。専業主婦世帯の夫の育休取得率は2.22%にとどまっています。

    男性の育休取得率も昔より上がっていますが、経済的理由や会社側の理解のなさなどが原因で思うように育休を取得できない場合がまだ非常に多いようです。

夫婦で育休を取得するタイミング

共働き夫婦の両方が育休を取得する場合、交代で取得しても同時に取得してもOKです。妻の育休終了と同時に夫が育休を開始してもよいですし、里帰り出産しない場合は夫が早いタイミングで育休を取得して妻をサポートするのもよいでしょう。

パパ・ママ育休プラス制度

労働者が取得できる育休期間は、原則として子どもが満1歳になるまでとなります。しかし、夫婦が両方とも育休を取得する場合は子どもが12ヶ月になるまで育休期間を延長できる「パパ・ママ育休プラス制度」を利用できます。

この制度を利用する場合、以下の条件を満たす必要があります。

  • 夫・妻ともに育休期間は最長1年間(妻は産後8週間の産後休暇を含む)
  • 育休を取得できる回数は、夫・妻各1回ずつ(例外:夫の1回目の育休が産後8週間以内に収まった場合、夫は2回目を取得できる)
  • 遅くとも子どもの1歳の誕生日までに育休を開始する
  • 1歳~12ヶ月の間に育休を取得する場合すでに配偶者が育休を取得している(いた)

 

2. いつから準備したらいい? 育休や各種手当の申請について

育休取得申請はいつまでにすべき?

育休取得申請手続きについては、会社独自の規定で定められていることもあります。まずは、勤務先の担当者に確認しましょう。

多くの場合、産休・育休の取得申請期限は各開始日の1ヶ月前までとなっています。女性はたいてい産休終了に引き続いて育休を取得するので、両方の申請を同時に済ませてしまうと良いですね。なお、産休は出産予定日の6週間前から(多胎妊娠の場合は14週間前から)取得できます。

育休期間を延長したい場合は、終了予定日の1ヶ月前まで(子どもが1歳以上の場合は2週間前まで)に申請しましょう。ただし、2回以上延長することはできません。

育休の平均取得期間は? いつ申請すればいいの?

産休・育休中の給与と各種手当について

会社は産休・育休中の従業員に対して給与を支払う義務はありませんが、従業員は産休・育休中の生活保障のための各種手当を受給できます。また、勤務先によっては給与の57割の手当を受け取ることができます。

出産育児一時金

女性が会社に勤務している・いないに関わらず、子ども1人あたり42万円を受給できます。出産翌日から2年以内に以下の申請先で手続きを行い、かつ入院先の病院に健康保険証を提示しましょう。

  • 女性本人が会社に勤務している、または退職後6ヶ月未満本人の(元)勤務先
  • 女性が夫の扶養に入っている夫の勤務先
  • 女性本人が国民保険に加入している(自営業など)現住所がある市区町村の国民健康保険窓口

児童手当(子ども手当)

女性が会社に勤務している・いないに関わらず、03歳の子ども1人あたり15000/月を受給できます。現住所のある市区町村窓口で申請すれば、翌月から受給できます。なお、支払いは3ヵ月ごとになります。

出産手当金

女性が会社に勤務している場合(または健康保険に1年以上継続して加入しており、かつ出産を期に退職した場合)、勤務先から日給の2/3×産休日数分の出産手当金を受給できます。産休開始日の翌日から2年以内に、勤め先に申請しましょう。

育児休業給付金

以下の条件を満たしていれば、勤務先の雇用保険から育児休業給付金が支払われます。

  • 1年以上継続して勤務しており、かつ雇用保険に1年以上加入している
  • 育休取得前、1週間に3日以上勤務していた
  • 育休終了後、1年以上継続して勤務する予定がある
  • 育休中1ヵ月ごとに支払われた給与が、月給(残業代・各種手当・ボーナスを含む)の80%未満
  • 育休中の勤務日数が1ヶ月当たり10日以下(または80時間以下)

受け取れる金額は育休開始後180日までは月給の67%、それ以降は月給の50%となります。

育休開始翌日から10日以内に勤務先に申請すれば、初回は育休開始から3ヶ月後、それ以降は2ヶ月ごとに給付金が支払われます。

産休・育休中の手当、いくらもらえる?

月収20万円の女性が産休(産前6週間+産後8週間)と育休(子どもが満1歳になるまで)を取得した場合、休暇中に受け取れる金額は合計で2239556円となります。以下は、その内訳です。

  • 出産育児一時金…42万円
  • 児童手当(子ども手当)…15000×12ヶ月=18万円
  • 出産手当金日給(20万円÷30日)×2/3×産休日数(産前・産後計98日)=435556
  • 育児休業給付金育休開始後180日までの金額(20×67×6ヶ月)+それ以降の金額(20×50×4ヶ月)=1204000

 

3. 育休を長くするメリット・デメリット

育休を長くするメリット

  • 女性は産後十分に心身を休め、男性はしっかり妻をサポートできる

    出産は喜ばしいことですが、女性の心身には大きな負担がかかります。後々まで心身に悪影響を及ぼさないよう、産後はしっかり休養をとらなければなりません。

    男性が十分に育休を取得すれば、産後すぐや職場復帰前後の妻を手厚くサポートできます。

  • 子どもとの時間を十分確保できる

    「子どもとの時間が楽しくて、育休が終わるのがつらい」という人もたくさんいます。必ずしも子どもとすごす時間の長さが愛情の深さと比例するわけではありませんが、親子の時間を十分満喫することで心置きなく職場復帰できるでしょう。

    男性が十分に育休を取得すれば、休日だけでなく平日も育児参加しやすくなりますね。

  • 子どもの預け先をじっくり探せる

    子どもの預け先を確保できずに退職を余儀なくされる人は、まだまだたくさんいます。また、やむを得ず不本意な預け先を利用して送り迎えの時間や経済面での負担が増えたり、預け先とトラブルになったりするケースも少なくありません。

    職場復帰まで時間に余裕があれば、納得のいく預け先を探しやすくなるでしょう。

育休を長くするデメリット

  • 育休前と同じ仕事がしにくくなり、キャリアアップの機会を逃しやすい

    育休を終えて職場復帰しても、以前と全く仕事をするのは大変です。多くの場合、ブランク期間が長いほど仕事の勘を取り戻しにくくなります。

    仕事内容や勤務スタイルを変えれば仕事の負担は減りますが、その代償としてキャリアアップから遠のくケースも少なくありません。

  • 夫婦の役割が固定化しやすい

    夫が育休をほとんど取得せず妻が長期間育児に専念した場合、共働き家庭であっても「男は仕事・女は家事育児」という固定観念が生まれやすくなります。

    その場合、妻が職場復帰しても家事・育児の負担が大きくなりやすいです。

育休取得期間の長さを決めるために

現在は最長18ヶ月まで(子どもが16ヶ月になるまで)育休を取得できますが、雇用保険関連法の改正により201710月から最長2年まで育休を取得できるようになります。

とはいえ、長い育休が必ずしもメリットばかりとは限りません。本人・家族への負担と復帰後の勤務スタイル・キャリア形成の兼ね合いを考えつつ、上手に育休取得期間を決めましょう。

昔に比べると産休・育休取得について理解を得やすくなりましたが、現在の状況にはまだまだ課題も残されています。未来のパパ・ママのためにも、現在の子育て世代である私たちが上手に制度を利用したいですね。

育休期間中は経済面の心配も大きいですが、各種手当についてしっかりチェックしておくと安心できそうです。

出典・参考:
「平成 27 年度雇用均等基本調査」の結果概要
育休期間が最大2年に。働く女性たちの意見は?
会社への産休・育休申請の期限は?いつ妊娠を報告すべき?
2 育児休業(パパ・ママ育休プラス)
産休・育休中に給料は出ない!?手当で補填される金額は?