公立幼稚園と私立幼稚園を比較! 費用で選ぶべき?

夫婦のお悩み解決コラム

幼稚園の場合は預かる時間が短いので、フルタイムで働くことが難しくなります。そのぶんどうしても気になってしまうのが費用ですよね。幼稚園といっても、公立・私立でかかる金額が大きく変わってきます。それぞれの特徴と、1年間でかかる費用の差をご紹介します。

平成27年4月から新制度が始まり、幼稚園も世帯収入や所得によって金額が変わるようになりました。徐々に私立幼稚園でも移行が広がりつつあります。そちらもあわせてご紹介します。

 

1. 幼稚園の公立、私立ってなに? それぞれの概要と特徴

文部科学省「平成28年度学校基本調査」によると、全国にある幼稚園数と在学者数は以下の通りです。

  • 公立幼稚園:4,127園、223,066人
  • 私立幼稚園:7,076園、1,111,301人

私立保育園のほうが多いことがわかります。中には「近所に公立の幼稚園がない」というお宅もあるのではないでしょうか。そもそも公立と私立とはどう違うのか、それぞれの特徴をご紹介します。

  • 公立幼稚園
    市町村など各自治体が運営しています。2年保育のところが多く、入園金が必要ない場合がほとんど。保育料が安いのが特徴です。先生が公務員なので、転勤があります。学区が決まっているので、他の公立幼稚園を選ぶことはできません。
  • 私立幼稚園
    キリスト教や仏教などの宗教法人や社会福祉法人、学校法人などが運営しています。3年保育のところが多く、入園金が必要になります。公立に比べて保育料が高いです。運営者の方針により、それぞれの園で特色が違います。運動や英語、音楽や地域の触れ合いなど、力の入れているものがあるので、検討する際の参考にホームページをチェックしてみてください。

受験が必要なところもあります。幼稚園から大学までエスカレーター式で上がれるようなところは、特に人気があります。そこに入れるために1~2歳のうちから、塾や家庭教師に受験対策をしてもらう家庭もあります。そのことも含めて、私立のほうがなにかとお金がかかります。

 

2. 公立幼稚園・私立幼稚園の費用はいくら?

文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」を参考に表を作成しました。

平成26年度、1年間にかかった幼稚園の費用です。

区分 公立幼稚園 私立幼稚園
授業料 64,357円 209,277円
修学旅行・遠足・見学費 2,022円 2,983円
学校納付金等
入学金、検定料、私立学校における施設整備資金、学級費、PTA会費等
11,121円 44,351円
図書・学用品・実習材料費等
授業のために購入した図書、文房具類、体育用品及び実験・実習のための材料等の購入費
8,565円 14,979円
教科外活動費 407円 2,186円
通学関係費
通学のための交通費、制服・ランドセル等の通学用品の購入費
23,793円 36,395円
給食費 19,382円 36,836円
その他 8,910円 9,448円
合計 138,557円 356,455円

公立と私立でかかる費用の合計が約2.5倍違うことがわかりました。

内訳を見てみると、全体的にどの項目も私立のほうが高くなっています。特に差が大きいのは、授業料が約3倍・学校納付金等が約4倍・給食費が約2倍ですね。

公立幼稚園によっては学校納付金(入園料や検定料など)が必要ない場合や少額だったりするので、そこから大きな差が生まれてしまうのでしょうか。給食費はお弁当の場合などでも金額が変動しそうですね。

  • 自治体によっては支援金が出ることも!
    私立幼稚園では毎月の保育料だけでもかなりの出費になります。近所に公立保育園がない場合、家計が厳しくても私立に通わなければならない家庭もあります。自治体によっては私立保育園に通う園児のいる家庭に支援金が出ることもあり、保育料が公立保育園と変わらなくなる場合もあります。
  • 新制度に移行している場合も
    平成27年4月から始まった「子ども・子育て支援制度」により、幼稚園も各自治体が設定した所得などに応じて保育料が決まるようになりました。私立幼稚園も同様ですが、まだまだ新制度に移行している園は少ないようです。始まったばかりなので、これからどんどん増えてくるかと思います。

「子ども・子育て支援新制度について(内閣府)」を参考に下の表を作成したので、ぜひ参考にしてみてください。自治体によって階層の分けかたや利用者負担額も違うので、自治体のホームページなどで確認をしてみてくださいね。

国が定める利用者負担の上限額の基準(月額)

階層区分 利用者負担
1 生活保護世帯 0円
2 市町村民税
非課税世帯(所得割非課税世帯含む)
3,000円
3 市町村民税
所得割課税額
77,100円以下
16,100円
4 市町村民税
所得割課税額
211,200円以下
20,500円
5 市町村民税
所得割課税額
211,200円以上
25,700円

※ 給付単価を限度とする
※平成26年度の保育料等の額が市町村が定める利用者負担額よりも低い私立幼稚園・認定こども園については、現在の水準を基に各施設で定める額とすることも認める(経過措置)

 

3. 費用で幼稚園を選ぶべき?

幼稚園を選ぶさいに、費用を重視して選ぶべきか、その他の授業内容やその幼稚園の特徴や教育方針を重視して選ぶべきか悩まれることかと思います。家庭の経済状況や育児方針によっても変わることでしょう。しかしやはり、1番に考えることは「子どものこと」ですよね。文部科学省は、幼稚園の役割について以下のように言っています。

家庭は愛情としつけを通して幼児の心の基盤を形成する場であり、地域は様々な人々との交流の機会を通して豊かな体験が得られる場である。幼稚園はこれらを基盤にしながら家庭では体験できない社会・文化・自然などに触れ、教師に支えられながら、幼児期なりの世界の豊かさに出会う場である。

公立幼稚園と私立幼稚園を比較! 費用で選ぶべき?

子どもにとって大切な時期なので、費用よりも「日ごろどういう過ごし方をしているのか」を見たほうがよさそうです。どの幼稚園も、この方針の上にいろいろな特色があるので、見学や口コミを参考にするなどしてじっくり決めることが大切です。特に私立の場合は特色がかなり異なってきたり、大学までの進路にかかわる園もあるので、経済の面でも将来の面でも長い目で見る必要があります。

 

公立幼稚園は、年々数が少なくなっています。「認定こども園」への移行も始まっていますね。幼稚園内でも所得によって保育料が変わることから、ますます「費用」よりも「教育方針」などを重視する必要がありそうです。

園庭開放などを利用しながら、子どもがのびのびと学べそうなところをいくつかピックアップして、ホームページや入園案内などで保育料を調べてみてくださいね。

 

出典:
文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」
文部科学省「学校基本調査-平成28年度」
文部科学省「幼稚園教育要領解説」
内閣府「子ども・子育て支援新制度について」

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