働くパパとママの強い味方! 育休についてのまとめ

夫婦のお悩み解決コラム

働くパパとママが、子どもを育てるために取得できる「育休」。とはいえ、育休中は会社から給料が出ないことが多いので、育休中の生活費が心配になってしまいますよね。

でも大丈夫。育休中の生活を保障するために、「育児休業給付金」が雇用保険から支給されるんです。最近ではさらに育休を取りやすいように、さまざまな制度が作られています。そのおかげか、男女別の育休取得率にも変化が起きているんですよ!

そんな育休の基礎知識や、育児休業給付金の計算方法、取得できる条件や期間についてまとめました。

 

1. どれくらい知ってる? 育休の基礎知識

育休は「育児休業」といい、労働者(男女問わず)が1歳に満たない子どもを養育するために休業できる制度。「育児・介護休業法」で認められているので、条件を満たしていれば会社の方針に関係なく「育児休業」を取得できます。

現在の日本の取得の現状(男女別)

厚生労働省の「平成27年度雇用均等基本調査」の結果では以下のようになっています。

  • 育児休業を取得した男女の割合
    女性:81.5%、男性:2.65%
    女性は前年より低下、男性は前年より上昇しており、調査以来過去最高となっています。
  • 有期契約労働者の育児休業取得率
    女性:73.4%、男性:4.05
    こちらについても前年と比較すると女性は低下、男性は上昇しています。
  • 妻が専業主婦の世帯で、夫の育児休業者割合
    専業主婦世帯の夫の割合は 51.6%で、そのうちの2.22%が育休を取得。

「イクメン」という言葉通り、積極的に育児に参加する男性が年々増えているのは心強いですね。妻が専業主婦でも取得できるようになったり、育児休業の制度がよりよく改正されているのも一因かもしれません。

 

2. 育児休業中にもらえるお金はいくら?

育児休業中は会社から給料が出ない代わりに「育児休業給付金」が雇用保険から支給されます。期間によってもらえる金額は異なります。

また育児休業中は社会保険(厚生年金保険・健康保険)の保険料が免除に。無給の場合は、所得税や雇用保険料も免除になります。「育児休業給付金」は非課税なので、もらった金額そのままが自分のお金になるんです。

計算方法

  1. 育休開始から180日目まで『休業開始時賃金日額』×支給日数×67%
  2. 育休開始から181日目以降『休業開始時賃金日額』×支給日数×50%

※『休業開始時賃金日額』は育休(産休)開始前の6ヶ月間の賃金÷180日で計算します。
※支給日数は原則1ヶ月30日。育児休業の最終月の場合は終わる日までの日数です。
※月収によっては上限と下限があります。賃金月額が424,500円を超える場合は424,500円で計算し、68,700円を下回る場合は68,700円で計算します。

それでは上記の計算方法にあてはめて、ざっくりと計算してみましょう。

〇例:月収21万円で赤ちゃんが1歳になるまで育休を取得した場合

  • 休業開始時賃金日額 :210,000(円)×6(ヶ月)÷180(日)= 7,000(円)
  • 育休開始180日目まで:7,000(円)×180(日)× 67% = 844,200(円)
  • 育休開始181日目以降:7,000(円)×120(日)× 50% = 420,000(円)
  • 育児休業給付金   :844,200(円)+420,000(円)= 1,264,200(円)

赤ちゃんが1歳になるまでに、約1,264,200円の育児休業給付金がもらえます。

ただし、認可保育所等に入所を申し込んだにもかかわらず入れなかった場合や、配偶者が死亡・負傷・疾病等の事情により子どもを養育できない場合には、育児休業を1歳6ヶ月まで延長することができます。2017年10月に、最大2歳まで延長する方針と発表されています(2017年5月現在)。

その場合は180日(6ヶ月)足されるので、

  • 7,000(円)×180(日)× 50% = 630,000(円)
  • 1,264,200(円)+ 630,000(円)= 1,894,200(円)

赤ちゃんが1歳6ヶ月になるまでに約1,894,200円の育児休業給付金がもらえます。

「パパ・ママ育休プラス」を活用した場合

両親がともに育休を取る場合、パパとママの育休期間をずらして最大1歳2ヶ月まで休業できます。パパの積極的な育児が期待されてできた制度です。うまく活用すれば、1歳2ヶ月まで夫婦合わせて67%の給付を受けることができます。

イメージとしてはこんな感じです。

働くパパとママの強い味方! 育休についてのまとめ

※厚生労働省「パパ・ママ育休プラスの活用例」をもとに作成

「パパ・ママ育休プラス」を活用した場合の給付金

〇例:ママが産後休業後1歳まで育児休業(月収21万)、パパが生後8ヶ月から1歳2ヶ月まで育児休業(月収30万)

パパの月収を先ほどの計算式にあてはめると、パパの育児休業給付金は6ヶ月取得で1,206,000円となります。

  • 休業開始時賃金日額 :300,000(円)×6(ヶ月)÷180(日)= 10,000(円)
  • 育休開始180日目まで:10,000(円)×180(日)× 67% = 1,206,000(円)

この金額を、先ほど計算した1,264,200円(子どもが1歳になるまでのママの育児休業給付金)と足すと、赤ちゃんが1歳2ヶ月になるまでに夫婦で約2,470,200円の育児休業給付金がもらえます。

  • 夫婦の育児休業給付金:1,264,200(円)+ 1,206,000(円)= 2,470,200(円)

活用例は他にもあります。上手に利用して、夫婦で子育てを協力してくださいね。

 

3. 育児休業の取得期間と条件は?

育休は「1歳に満たない子を養育する男女労働者」が取得することができます。「子」は法律上の親子関係があれば実子・養子を問いません。配偶者が専業主婦(専業主夫)の場合でも取得できます。また、以下の条件すべてにあてはまる必要があります。

  • 入社してから1年以上勤務している
  • 1週間の労働日数が3日以上
  • 育児休業後も引き続き勤務する見込みがある

育児休業給付金の支給対象者は、それに合わせて以下の条件すべてにあてはまる必要があります。

  • 雇用保険に入っている
  • 育児休業する前の2年間で、1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上ある
  • 育児休業中に支払われた賃金が「休業開始時賃金日額×支給日数」の80%を超えない(「休業開始時賃金日額×支給日数」の30%以上80%未満の場合は減額)
  • 働いている日数が支給単位期間(1ヶ月)ごとに10日以下であること(10日を超える場合、就業している時間が80時間以下)

取得できる期間は原則として産後休業終了の翌日から、子どもの1歳の誕生日の前日まで。ただし、以下の“ある条件”で延長することもできるんです。

パパとママがともに育児休業を取得する場合(パパ・ママ育休プラス)

最大1歳2ヶ月に達するまで育休を取得できます。次のすべてにあてはまる必要があります。

  • 育児休業を取得しようとする労働者(以下「本人」)の配偶者が、子どもの1歳の誕生日の前日以前に育児休業をしていること
  • 本人の育児休業開始予定日が、子どもの1歳の誕生日以前であること
  • 本人の育児休業開始予定日が、配偶者がしている育児休業の初日以降であること

パパとママが育児休業を取得できる期間(ママは産休期間の8週間を含む)は、これまでどおり1年間。通常は1回限りの育休ですが、ママの産休中にパパが育児休業した場合、分割して再度取得することも可能です。

働くパパとママの強い味方! 育休についてのまとめ

※厚生労働省「パパ・ママ育休プラスの活用例」をもとに作成

ママと子どもの大変な時期をサポートすることで、産後クライシスの予防にもなります。

保育所に入所できなかった場合など

以下のような特別な事情があるときは、1歳6ヶ月まで延長することができます。2017年10月に、最大2歳まで延長する方針と発表されています(2017年5月現在)。

  1. 認可保育所に落ちた場合
  2. 子どもが1歳になる日後の期間、その子の養育を行う予定であったかたが以下のいずれかに該当した場合
  • 死亡したとき
  • 負傷、疫病、身体・精神上の障害により、育児休業の申出をした子を養育することが困難な状態になったとき
  • 婚姻の解消やその他の事情により、配偶者が育児休業の申出をした子と同居しないこととなったとき
  • 6週間(多胎妊娠の場合は、14週間)以内に出産する予定、または産後8週間を経過しないとき(産前休業を請求できる期間、または産前休業期間及び産後休業期間)

その他注意しておきたいこと

  • パパが育休を取得する前は会社によく相談を
    会社にもよりますが、ママの場合は、産休の1ヶ月前に申請が必要になります。パパの場合は育休開始予定日より1ヶ月前に申請が必要になります。
    ただ、いきなり「1ヶ月後に育休取ります!」と言われると会社側も対応に困ってしまうので、最低でも2ヶ月前くらいには上司や同僚に相談しましょう。なるべく仕事や人間関係に支障をきたさないように、気持ちよく育休期間をすごしたいものです。
  • 支給手続きを忘れないように
    育児休業給付金は2ヶ月に1度、2ヶ月分が支給されます。さらに2ヶ月ごとに、支給手続きが必要になります。
    会社がしてくれる場合もありますが、個人でする必要がある際は「支給決定通知書」と「次回申請書」が自宅に届くはず。「次回申請書」に必要事項を記入、署名、なつ印をして送り返してください。提出期限が過ぎると給付金がもらえなくなってしまうので、要注意です。
  • 育児休業中は夫の扶養に入れるかも
    扶養に縁のなかったママも、育休中は無給になるので扶養に入れる可能性があります。給付金は非課税なので、収入とみなされません。
    所得税・住民税を夫の扶養に入ると、配偶者控除、配偶者特別控除が受けられます。税金が数万円安くなるので、なにかとお金がかかる育休中に助かりますね。ただし、社会保険(健康保険・年金など)は扶養に入ることができません(育休中により、妻はまだ勤務先に在籍中のため)。
    申請は夫の年末調整の際にできます。忘れてしまっても55年以内なら確定申告の「還付申告」をすると、払いすぎた税金が戻ってきます。お近くの税務署へ相談してみてください。

働くパパとママの強い味方! 育休についてのまとめ

子どもを産み育てるということは、とても大変なこと。そんなときに育休を使うと、一定期間は子育てに専念できます。仕事を辞めることなく、「育児休業給付金」という一定の給付が支給されながら、キャリアを継続できるのがうれしいですよね。

ただし、お金を「もらえる」ということには期限もつきもの。わからないことがあったら、すぐに職場やお近くのハローワーク、税務署などに聞くようにしておくと安心です。

※こちらでご紹介した情報は2017年5月時点のものです。取得時期によっては制度が見直されている可能性があるので、お気をつけください。

出典:

厚生労働省「平成27年度雇用均等基本調査」
厚生労働省「育児・介護休業制度 ガイドブック」
厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」
厚生労働省「育児・介護休業等に関する規則の規定例」
ハローワーク「育児休業給付の内容及び支給申請手続きについて」
ハローワーク「育児休業給付概要」

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