幼稚園と保育園はどう違う? 違いや費用を比較してみた

子どもの進路について考える1番最初の関門が「幼稚園」と「保育園」ではないでしょうか。なんとなく「専業主婦は幼稚園」「共働きは保育園」というイメージを持ってしまいがちですが、最近はそうでもないんです。

子育ての制度がどんどん変わっていく中、幼稚園と保育園はどう違うのか、どのくらいの費用がかかるのかをご紹介します。

 

1. 幼稚園と保育園の違いって何?

まずは幼稚園と保育園の違いについて、表で比較してみましょう。以下は『いわゆる「幼稚園と保育所の一元化」について(内閣府)』をもとに加工したものです。

幼稚園

保育園

所管省庁

文部科学省

厚生労働省

根拠法令

学校教育法

児童福祉法

目的

幼児を保育し、適当な環境を与えて、その心身の発達を助長すること

日々保護者の委託を受けて、保育に欠けるその乳児または幼児を保育すること

入園の対象

満3歳から小学校に入学するまでの幼児

保育に欠ける、0歳の乳児から小学校に入学するまでの幼児

1日の教育・保育時間

(園により異なる)

標準時間:4時間

原則:8時間

1年間の教育・保育日数

39週以上

規定なし(約300日)

長期休業日

春休み・夏休み・冬休みなど

ない

教諭・保育者の資格

幼稚園教諭普通免許状

保育士資格証明書

 

2. 幼稚園と保育園の費用の差はいくらぐらい?

幼稚園と保育園はどう違う? 違いや費用を比較してみた

幼稚園と保育園の保育料については、世帯の所得の状況その他の事情を勘案して、国が定める水準を限度としています。「国が定める水準」は、従来の幼稚園・保育所の利用者負担の水準をもとに設定されています。

幼稚園の場合

国が定める利用者負担の上限額の基準(月額)

階層区分

利用者負担

1. 生活保護世帯

0

2. 市町村民税

非課税世帯(所得割非課税世帯含む)

3,000

3. 市町村民税

所得割課税額

77,100円以下

16,100

4. 市町村民税

所得割課税額

211,200円以下

20,500

5. 市町村民税

所得割課税額

211,200円以上

25,700

子どもが小学校3年以下の範囲において、最年長の子どもから順に2人目は半額、3人目以降は0円となります。

新制度に移行されない幼稚園は、これまで通り園の定める金額となります。

別途かかる金額は以下になります(園によって違うので参考程度に)。

  • 入園料:10,000円~
  • 制服、体操服、通園帽子、バッグ:約30,000
  • 送迎バス代:月2,0005,000
  • 設備維持費:年間約10,000
  • 保育園の場合

幼稚園と比較するために満3歳以上の保育料を表にしました。

国が定める利用者負担の上限額の基準(月額)

階層区分

利用者負担

保育標準時間

保育短時間

1. 生活保護世帯

0円

0

2. 市町村民税

非課税世帯

6,000

6,000

3. 所得割課税額

48,600円未満

16,500

16,300

4. 所得割課税額

97,000円未満

27,000

26,600

5. 所得割課税額

169,000円未満

41,500

40,900

6. 所得割課税額

301,000円未満

58,000

57,100

7. 所得割課税額

397,000円未満

77,000

75,800

8. 所得割課税額

397,000円以上

101,000

99,400

  • 保育標準時間:朝7時~夕方18時(1日の保育時間が11時間)
  • 保育短時間:朝8時~夕方16時(1日の保育時間が8時間)

子どもが小学校入学前の範囲において、特定教育・保育施設等を同時に利用する最年長の子どもから順に2人目は半額、3人目以降は0円となります。

別途かかる金額は以下になります(園によって違うので参考程度に)。

  • 制服、体操服、通園帽子、バッグ:約30,000
  • お昼寝用の布団一式:約10,000

上記の表はあくまで国の基準です。これを目安に、各自治体が階層の区分や金額を設定しています。そのため住むところによって保育料は異なります。

「平成24年 地域児童福祉事業等調査(厚生労働省)」と「平成24年度子供の学習費調査(文部科学省)」の結果を参考に、保育料の平均を比較してみます。幼稚園は公立の平均金額です。

  • 保育園の保育料の月額平均:約20,491
  • 幼稚園の保育料の月額平均:約12,462

幼稚園は、年間平均149,544円から12か月を割っています)

幼稚園と保育園の費用の差は、世帯収入や自治体、園によって違うので一概には言えません。子どもを通わせたいと思っている幼稚園・保育園のホームページに料金が記載されている場合があるので、そちらを参考にしてくださいね。

 

3. 幼稚園と保育園どっちを選んだらいいの?

幼稚園と保育園の大きな差は、預かる時間の差や、夏休みなどの長期休業期間の有無だと思います。最近では幼稚園に「延長保育」「預かり保育」という制度が広まりつつあります。有料ですが、預かる時間を延ばしてもらったり、長期休業期間にも預けることができるので、幼稚園に通わせながら仕事をするママも増えています。

ただ、幼稚園の場合はどうしても「親子で一緒にする行事」が多くなります。保育園の場合は仕事などの理由によって預けているので行事は休日にあることが多いですが、幼稚園の場合は平日です。

また、幼稚園は「教育」を目的にしていますが、保育園は「保育」を目的にしています。しかし保育園でも英語や文字を教えたりと、園によって特色が異なるので一概には言えません。

「認定こども園」の選択肢も

平成27年4月から「子ども・子育て支援制度」が始まり、幼稚園と保育園の両方の機能を持つ「認定こども園」への移行が進められています。「認定こども園」は内閣府が管轄になります。例をあげると、幼稚園児と保育園児が同じ教室で過ごし、幼稚園児が先に帰る、といったイメージです。

親の失業や、下の子どもを妊娠・出産により子どもが保育園を退園することなく、満3歳なら幼稚園児として通うことができるのも特徴のひとつです。

いったいどこにしたらいいの? と悩まれるかもしれませんが、親子の時間を多くとりたいかたは幼稚園がいいでしょう。逆に、がっつり働きたいかたは保育園をおすすめします。幼稚園の「延長保育・預かり保育」は園によって値段がまちまちですが、結果的に保育園のほうが安くなることがあります。

1番は子どもが安心して通えて、家庭の状況に合ったところですよね。近くの保育園・幼稚園を見学したり先生からお話を聞くなどしてみてください。

最近は幼稚園も保育園も、どんどん「認定こども園」へと移行しています。より悩みがちになってしまいますが、仕事のことや子どもの教育方針を夫婦で話し合って決めるようにしましょう。園の雰囲気は、実際に見学しないとわからない部分もあるので、園庭開放を利用するなどして特色を知るといいですね。

幼稚園でも保育園でも、子どもの心はしっかりと育ちます。たくさんの友達や先生と触れ合って、いろいろなことを学びます。お子さんに合ったところが見つかるといいですね。

出典:
内閣府「いわゆる「幼稚園と保育所の一元化」について 文部科学省」
内閣府「子ども・子育て支援新制度について」
厚生労働省「平成24年地域児童福祉事業等調査」
文部科学省「平成24年度子供の学習費調査」