家族が風邪で倒れた! 看病・食事のポイントと簡単レシピ
夫婦のお悩み解決コラム「看病は、食事はどうしよう?」……家族が風邪で倒れたときはついパニックになりがちです。まずは落ち着いて看病のポイントをチェックしましょう。ポイントを抑えることで正しい対処を行うことができます。また風邪のときに食べやすい簡単レシピもあわせてご紹介します。
この記事でご紹介すること
1. 看病するときの注意点は
基本的な対処を怠らない
看病するときの注意点を確認する前に、風邪の時に大切な基本の対処をしっかり行いましょう。水分補給、睡眠、体を温める、うがい手洗いをするなど基本的な対処をしなくては治る風邪も治りません。
免疫力が下がっている時はこれらの生活習慣が崩れていたということでもあるのです。
風邪で熱があるときは温める? それとも冷やす?
寒気があり顔色が悪いときはこれから熱が上がるサイン。手足が冷えているので、衣類や布団などでしっかり保温しましょう。
暑さを感じて顔や体がほてっているようなら、熱が上がりきった印。汗をかいていれば衣類・布団を清潔なものに替え、わきの下や首筋などを冷やしましょう。おでこを冷やしても熱はあまり下がりませんが、気持ちがいいので精神的には楽になるはずです。
むやみに症状を抑えると……
風邪の症状は辛いものですが、いずれも病原体を撃退するための大切なシステム。解熱剤や市販薬でむやみに症状を抑えるとかえって治りが遅くなることもあります。症状がそれほどひどくないようなら、できるだけ自然治癒力で治したいですね。
とはいえ、重症で体力の消耗がひどい・仕事などでどうしても休めないとそうも言っていられません。その場合は市販薬でしのぐよりも、病院で症状に合わせた薬を処方してもらうことをおすすめします。
二次感染を防ぐために
看病する人や他の家族への二次感染はできる限り避けたいですよね。家族が風邪をひいたら室内でもなるべくマスクをし、食器・タオル類の使いまわしは避けましょう。洗面所・トイレのタオルは特に油断しがちなのでご注意!
患者とほかの家族の接触は必要最低限にとどめ、寝室もなるべく別にしましょう。抵抗力が落ちると感染しやすくなるので、栄養バランス・生活リズムに気を配ることも忘れずに!
風邪をひいた家族へのNGワード
普段はタフな人でも、体調が悪くなるとどうしても心細くなってしまいます。看病は確かに大変ですが、風邪で弱った家族を不用意な言葉で傷つけるのは避けたいものです。
- 「大げさすぎるんじゃない?」
実際に病気で苦しんでいる人からすると、「仮病でしょ」と言われている気持ちになってしまうかも。相手が大人でも子どもでも避けたいワードです。 - 「もっと体力つけなきゃダメだよ」
風邪をひいてから言われてもどうしようもないですし、一朝一夕でどうにかなるものでもないですよね。他にも「好き嫌いばかりしているから」「いつも夜更かししているから」などのワードもこれにあたります。 - 「俺・私・子どもにうつさないでよ!」
確かに抵抗力の弱い乳幼児・妊婦や大事な予定を控えた家族にうつると大変です。しかし、好きで風邪をひいたわけではないのに迷惑がられるばかりでは患者がかわいそうかも。 - 「俺・私の食事はどうするの?」
特に、主婦(主夫)に言ってはいけないワードのひとつです。「人が苦しんでいるのに、自分の食事の心配しかしないなんて……」と怒らせてしまうかもしれません。 - 「食事は外で済ませてくるから心配しないで」
主婦(主夫)をガッカリさせるワードです。食事を準備する手間は減りますが、残された患者は心細い思いで帰りを待たなければならず、症状によっては本人の食事がままならないことも。「何か食べたいものがあれば買ってくるよ」「できるだけ早く帰るから」と付け加えて実行するのが良いですよ。
2. 風邪のときにおすすめの食べ物・避けたい食べ物
風邪のときにおすすめの食べ物
風邪をひくと消化器官のはたらきが弱ります。のどや胃腸に負担をかけないよう、以下のようなものを食べましょう。
- のど越しがよく消化がよいもの
- 体をあたためるもの
- すぐエネルギーになるもの
- 栄養と水分を同時に補給できるもの
おすすめのメニューはうどん・おかゆ・スープ・プリン・ゼリー・茶碗蒸し・バナナなど食べやすいもの。ただし、食欲がないときは無理に食べさせないようにしてくださいね。
風邪のときに避けたい食べ物
いくら好物であっても、以下のようなものはオススメできません。熱が下がったあともしばらくは避けるのが無難です。
- 脂っこいもの・消化しにくいもの
- 味が濃く、刺激が強いもの
- カフェイン飲料(利尿作用があるため脱水症状を引き起こすことがある)
- アルコール類(薬との飲み合わせが悪いことがある)
卵酒は風邪に良いといわれていますが、風邪薬と一緒に飲むのは避けましょう。
3. 料理が苦手な人でも大丈夫! 風邪のときにオススメの簡単レシピ
ねぎと卵のおかゆ
残りご飯と卵・ねぎがあれば簡単に作れますし、汗とともに失ったミネラルを塩で補うことができます。塩の代わりに、つぶした梅干やねり梅を入れてもOK!
材料(1人分)
ご飯…茶碗1杯分、卵…1個、ねぎの小口切り…適量、塩…適量、水…ご飯の5~8倍くらい
- 小鍋に水を入れて沸騰させ、ご飯を加えてほぐしながら混ぜます。
- 焦げ付かないよう混ぜながら弱火で加熱します。
- 全体がとろっとしたら火を止め、溶き卵とねぎを入れて軽くかき混ぜます。
生姜あんかけ風うどん
うどんはのどごしが良く、手軽にエネルギーを補給できます。あんかけ風スープと生姜の作用で体が温まりますよ!
材料(1人分)
うどん…1玉、市販のうどんスープ…1人前、おろし生姜(なければチューブで代用可)…適量、ねぎの小口切り…適量、片栗粉…大さじ1
- パッケージの説明に従ってうどんスープを作ります。沸騰するまでの間に、片栗粉を同量の水で溶いておきます。
- スープが沸騰したらうどんと生姜を入れ、再度軽く沸騰させます。
- 水溶き片栗粉を加えて全体を軽く混ぜ、スープにとろみをつけます。
- 最後にねぎの小口切りを加えます。
※あんかけが食べづらい場合は片栗粉を加えないで作りましょう。
経口保水液
食欲がなく吐き気があるときでも、水分・ミネラル分を摂らないと脱水症状になるおそれがあります。水分は麦茶・ほうじ茶などでも摂れますが、ミネラル補給には経口保水液がぴったりです。
市販のスポーツドリンクを買いに走ってもいいですが、家にあるものでも簡単に作れます。レモン汁を加えると、いくらか飲みやすくなりますよ。
材料(作りやすい分量)
ぬるま湯…500ml、砂糖(はちみつ)…大さじ2、塩…小さじ1/4、レモン果汁…大さじ1~2
- ぬるま湯に砂糖(はちみつ)・塩・レモン果汁を加え、よくかき混ぜて溶かします。
※長く置くと雑菌が繁殖するおそれがあるので、その日のうちに飲みきりましょう。
※はちみつは砂糖より吸収されやすくさまざまなミネラルを含んでいます。1歳未満の乳児には与えないようにしましょう。
風邪はできればひきたくないものですが、家族が風邪で倒れても看病のスキルがあればいくらか安心できますよね。体によいレシピをいくつか覚えておけば、食事の準備にも困りません。もし症状がひどいようなら、無理せず早めに病院で診てもらいましょうね!