産後、夫・妻を異性として見られなくなる理由と対処法
夫婦のお悩み解決コラム日本では、子どもが生まれると夫婦関係より親子関係が重視される傾向があります。そのためか産後、パートナーを異性として見られなくなったという人も多いよう。夫・妻それぞれから見た理由と対処法についてご紹介します。
1. 夫が妻を女性として見られなくなる理由
まずは、夫が妻を女性として見られなくなる理由から。妻に女性らしさを感じにくくなる・プライドを傷つけられるなど、さまざまな理由があるようです。
立会い出産のトラウマ
近年は、立会い出産を行う夫婦が多くなりました。しかし、いくら医療技術が進んだ現代でもやはりお産は命がけです。デリケートな夫の中には、妻が陣痛で苦しむ姿や大量の出血を見てトラウマを抱えてしまう人も。
妻にかまってもらえない・努力を認めてもらえない
赤ちゃんが生まれると、妻は24時間かかりきりでお世話しなければならなるため、産後の妻の多くは夫のことまで気が回らなくなってしまいます。頭ではわかっていても感情が追いつかず、「妻にほったらかされて寂しい」と感じてしまう夫も。
また「あなたは仕事だけしていればいいから気楽ね」「赤ちゃんの世話が下手ね」などと不満を言われてウンザリしてしまう夫も少なくありません。
妻が身なりをかまわなくなった、体型が崩れた
育児中は母乳をあげたり走り回る子どもを追い掛け回したりしなければならず、どうしてもオシャレが制限されてしまいます。
服を買ったり美容院に行ったりする余裕も減りますし、赤ちゃんが引っ張ったりなめたりするのが心配でアクセサリーもつけにくくなります。さらに、「赤ちゃんに付くのが心配」「化粧する時間が惜しい」などの理由でメイクも控えめに。そのような生活が続くと、「身なりを構わなくなった」と夫に幻滅されてしまうかもしれません。
また産後の女性はどうしても体型が崩れやすくなりますし、ダイエットや運動にも時間を割きにくくなります。それ自体は仕方ないことですが、「産後だから当然」と開き直って全く努力するそぶりを見せないと夫がガッカリしてしまうことも。
妻を「赤ちゃんのママ」「家族」として見てしまう
赤ちゃんが生まれたことで家族の絆が強まるのは、とても素晴らしいことです。ただし「家族」という意識が強まりすぎると、妻を女性として意識しにくくなる場合があります。ちょうど、実の母親や姉妹を性的対象として見られないのと同じですね。
2. 妻が夫を男性として見られなくなる理由
次は、妻が夫を男性として見られなくなる原因について。お産・育児によって心身に大きな負担がかかり、余裕がなくなってしまう人が多いようです。
ホルモンバランスの変化
妊娠・出産を経験すると女性ホルモンのバランスが急激に変動し、そのために心身のバランスが崩れやすくなります。さらに授乳中に分泌されるホルモン・プロラクチンの作用で性欲が低下します。産後まもない妻の多くが夫を男性として意識しにくくなるのは、このためです。
育児で疲れて夫婦生活どころではなくなる
産後すぐはまだ体が回復しきっていませんし、新生児は2~3時間おきに起きて母乳・ミルクを欲しがります。赤ちゃんが成長すれば睡眠サイクルも次第に整ってきますが、行動範囲が広がることで目が離せなくなります。1人目の子どもであれば何もかもが初めてですし、2人目以降なら上の子の世話もしなければなりません。
ホルモンバランスが元に戻っても、育児で心身ともに疲れすぎて夫のことまで気にかけられなくなる妻も多いです。
夫に育児を手伝ってもらえないことへの不満
いくら夫が激務でも、また妻が専業主婦でも、夫が育児にノータッチだと妻の不満もたまります。また、赤ちゃんの扱いかたがわからない・妻のようにうまく世話ができないなどの理由で育児に関わりたがらない夫もいます。
会社での仕事と違って育児には休みがなく、また赤ちゃんには大人の言葉・常識が通用しないストレスもあります。育児に追われる妻の中には「自分ばかりが育児で大変な思いをしている」と感じる人が少なくありません。夫への不満がたまることで産後クライシスに陥りやすくなり、同時に夫を異性として見ることも難しくなります。
夫を「子どものパパ」「家族」として見てしまう
上の項でご紹介した「妻を『赤ちゃんのママ』『家族』として見てしまう」の男女逆転バージョンです。夫との心理的距離が近くなりすぎると、性的対象として見るのが難しくなることがあります。
3. パパ・ママになっても、「男と女」でありつづけるために…
「パートナーを性的対象として見られなくなったけど、家族としての愛情はあるし人間的に尊敬できるから幸せ」という考えかたも素敵なもの。しかし、「パパ・ママになっても、やはり男と女であり続けたい」と思うことはありませんか?
産後もパートナーから性的対象として意識してもらうために、何ができるでしょうか。
できるだけ身なりや体型に気を遣う
普段パンツスタイルやペタンコ靴ばかりでも、あるいは美容・被服費が限られていても、工夫すれば十分オシャレは可能です。育児中だからと諦めないで、雑誌やファッション系サイトを参考にして自分なりのオシャレを追求してみてはいかがでしょうか。
見えないからと言って、ヨレヨレの下着や色気のない下着ばかり着るのも避けたいもの。また、ムダ毛もなるべくマメに処理しましょう。美容院になかなか行けなくても、ヘアアクセサリーなどを活用すればおしゃれなヘアスタイルを楽しめます。託児所・キッズスペースつきの美容院なら預け先がなくても行きやすいですね。
もちろん、妻ばかりでなく夫も身なりに気を遣いたいものです。家でも常にキチンとしている必要はありませんが、最低でも妻から「不潔!」と思われないよう身だしなみに気を配りましょう。また、まだ着られるからといつまでもボロボロの服を着ているとみすぼらしく見えてしまいます。
体型が崩れたら、なるべく早く戻す努力を
出産や加齢で太りやすくなるのは仕方ありませんし、仕事や育児で忙しいとダイエットに割く時間も確保しにくくなります。とはいえ、体型が崩れてしまった場合はなるべく元に戻す努力をしたいですね。太りすぎや骨盤のゆがみを放置すると健康にも良くありません。
本格的な運動が難しいなら、食生活の改善・短時間のエクササイズなどできることから少しずつ始めてみましょう。
恥じらいを忘れない
いくら気心知れた夫婦でも、家の中を裸や下着姿で歩き回ったり脱いだもの(特に下着・靴下類)をその辺に放置したりするのはNGです。また、相手の目の前で堂々とゲップやおならをする・人の噂話や悪口ばかり言うなどの行動も控えましょう。
常に「パパ」「ママ」と呼び合うのは避ける
子どもの前ならいいですが、夫婦2人きりのときでも「パパ」「ママ」と呼び合う癖がついていませんか? 一度呼びかたの癖がつくと元に戻すのは大変ですが、夫婦だけの時はなるべく名前やニックネームで呼び合いたいですね。
なるべくスキンシップを図る
産後すぐや授乳中の妻は、ホルモンバランスなどの関係で性欲が低くなります。しかし、セックスはおろかスキンシップすらない生活が長く続くとセックスレスになりかねません。
2人目が欲しいのにセックスレスで悩む夫婦は少なくないですし、最悪の場合は家庭崩壊につながることもあります。毎日短時間でもいいので、子どもが寝ている夜・早朝などになるべくスキンシップをとるよう心がけましょう。
どうしてもそういう気分になれない場合は、パートナーを傷つけないよう注意しつつ正直に自分の気持ちを伝えましょう。理由も言わず拒絶するばかりでは、パートナーを傷つけてしまいます。
たまには子どもを預けて、夫婦でデートする
当たり前のことですが、子どもが近くにいるとどうしてもパパ・ママモードになります。たまには子どもをおじいちゃん・おばあちゃんや託児所などにお願いして、2人でデートに行ってはいかがでしょうか。
子連れで行きにくいようなレストランやバーなどに行けば、結婚・出産前の新鮮さを取り戻せるかもしれません。また、普段できないオシャレをするよい機会にもなりますね。
感謝の気持ちをきちんと伝える
日頃仕事や家事・育児をがんばってくれているパートナーに、きちんと感謝の気持ちを伝えていますか?
「いちいち言わなくても分かってくれている」と油断せず、常日頃から言葉・態度で感謝の気持ちを伝えるよう心がけましょう。人は自分を認めてくれる・大事にしてくれる相手には自然と好意を持つもの。相手に好意を持つことができれば性的対象としても見やすくなるかもしれません。
もちろん、パートナーを異性として見られないけれど十分幸せという夫婦もいます。しかし、いつまでも「パパ・ママ」だけでなく「男と女」でありつづけたいなら、日頃からなるべくオシャレを頑張る・スキンシップを欠かさないなどの努力を心がけたいですね。