妊娠すると暑くなるのはなぜ? 妊婦さんの暑い夏の過ごしかた

夫婦のお悩み解決コラム

妊娠してから、いつも以上に「暑い」と感じるようになっていませんか? 家族は平気そうなのに妊婦である自分だけ暑がっていたり、 ただでさえ暑い夏が「暑い」を通り越して苦痛になってしまったり。

実は、妊婦さんが暑いと感じるのには理由があるんです。そんな「暑いと感じる理由」と、体調管理や日々の暮らしで気をつけることについてご紹介します。

 

1. なぜ妊娠中は暑く感じるのか

そもそもどうして妊婦さんは妊娠中、普段より暑く感じてしまうのでしょうか。

妊娠初期は高温期の影響

妊娠初期は黄体ホルモンの分泌が増え、体温が高く保たれるそう。一般的に36.7℃~37℃まで基礎体温が高くなるので、体が火照って暑く感じるということです。高温期が終わる時期には個人差がありますが、だいたいは胎盤が安定する妊娠14週頃に落ち着くそうです。

ホルモンバランスの変化

妊娠中の不調でおなじみの「ホルモンバランスの変化」も関係しているようです。妊娠でホルモンバランスが崩れることにより自律神経が乱れ、体温調節がうまくできなくなるのだとか。

皮下脂肪が増える

妊娠中期から後期になってくると、赤ちゃんを守るために皮下脂肪が増えていきます。脂肪は体温を保持する役割があります。なので、大きなおなかを抱えて動くだけでも暑くなってしまうんです。

乳腺が発達する

妊娠中は母乳をつくる準備をするため乳腺が発達します。乳腺周りの血液の循環が活発になることで、胸元にかけてぽかぽかと暑くなるそうです。

 

2. 体調管理で気をつけること

あまりに暑いと、つい暑さ対策として体を冷やしてしまいがちですが、妊婦さんに「冷え」はNG! そんな妊娠中の暑さによる体調管理で気をつけることについてご紹介します。

熱中症に注意

妊娠中は暑さを感じやすく、汗もかきやすくなっています。さらに子宮が大きくなり、膀胱が圧迫されるためトイレが近くなることも。

トイレに行くのが面倒だからといって水分補給を怠っていると、熱中症になってしまう心配があります。

水・麦茶や、大量に汗をかいた場合はスポーツ飲料・経口補水液などを使い分け、適切な水分補給をしましょう。なるべく常温のほうが体に優しいですよ。炭酸飲料やカフェインの入ったものはできるだけ控えてくださいね。

夏バテに注意

妊娠中は体温が上がり汗をかきやすくなるので、夏バテをしやすいそうです。また、暑さで寝苦しいと睡眠不足により体力も回復しません。夏バテの症状である「食欲不振」が続けば、おなかの赤ちゃんの栄養状態にも影響してしまいます。

夏バテ予防にはまず食事から。ビタミンB群(豚肉・納豆・豆腐など)やクエン酸(レモン・梅干しなど)、夏野菜などを積極的にとり、体力をつけておきましょう。

暑さで寝にくい場合は、お風呂を早めに済ませて、寝る前にエアコンで部屋を冷やしておくのもおすすめ。寝るときには温度を上げてくださいね。寝具は通気性の良いものを選び、枕元には飲み物を常備しておくと安心です。

エアコンについて

熱中症の不安や暑さの我慢はストレスになるため、夏場はエアコンを使用しましょう。ただし設定温度は28度程度で「除湿」がベスト。風の向きを調節して冷風が直接あたらないようにしてくださいね。

暑く感じてしまうなら、扇風機やサーキュレーターなどと併用しながら体感温度を下げて快適に過ごせる環境を目指しましょう。

お風呂とシャワーについて

暑いからといって、水風呂に入るのは絶対にNG。冷たいシャワーもやめましょう。冷水を浴びると子宮が収縮し、流産や早産になる可能性を高めてしまいます。

「体の冷え」は妊婦さんの大敵。汗を流したいときは「ぬるめのシャワー」にしてくださいね。

体の火照りが気になるときは

どうしても暑いときは、首の後ろや脇などを「一時的に」冷やしてみては。アイスノンなどはタオルに巻いて使用しましょう。あまり長くしすぎると冷えの原因になるので注意。

衣服や寝具の素材を、通気性や吸湿性のあるものにするような工夫もおすすめです。

 

3. 妊娠中の熱中症に注意!

あまりにも暑すぎると感じたり体調がおかしいようであれば、それは妊娠によるものだけではなく、熱中症の疑いがあるかもしれません。妊娠中の熱中症は、おなかの中の赤ちゃんにも影響することがあります。熱中症によりママが酸素不足に陥ると、赤ちゃんも苦しくなるのだとか。

妊娠すると暑くなるのはなぜ? 妊婦さんの暑い夏の過ごしかた

熱中症は早期発見、早期治療が重要になってきます。そんな熱中症の症状は、以下のとおり。

  • 軽度:めまい・立ちくらみ・筋肉痛・立ちくらみ
  • 中度:頭痛・吐き気・けん怠感・虚脱感
  • 重度:意識がない・けいれん・高い体温・返事がおかしい

軽度~中度の症状がある場合はすみやかに涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて、首回り・脇の下・足の付け根などを冷やします。塩分の入った水分(経口補水液など)を補給してくださいね。

これらの対処をしても改善しないときは、すぐに病院に行きましょう。

外出中に重度の症状が出てしまうと、意識がもうろうとして倒れこむ危険があります。おなかをかばいきれず転倒すると、おなかの赤ちゃんにも危険が。さらに通行人のかたが救急車を呼んだ場合、妊娠初期だと妊婦であることに気づいてもらえない可能性があります。

夏の暑い日、気温の高い中の外出はなるべく控え、外出の際は熱中症対策(日傘や帽子・こまめな水分補給と休憩)を忘れずに。もちろん室内にいるときも熱中症の恐れがあるので、室温の調節も大切です。

 

いつもより暑く感じてしまう妊娠中。とくに妊娠後期は脂肪や赤ちゃんの体温に加えて、体が重く疲れやすくなることで熱中症や夏バテになりやすい状態。こまめな水分補給や適切な室温を保つことが重要です。

くれぐれも無理をしないように、妊婦さんの暑い夏を乗り切ってくださいね。

 

出典:環境省「熱中症 ~ご存知ですか? 予防・対処法」

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