結婚よりお手軽?  フランス式「PACS」って知ってる?

夫婦のお悩み解決コラム

12月はじめ、サイボウズ株式会社の社長が「選択性夫婦別姓」を求めて国を提訴したことで、再度「夫婦別姓」が話題になっています。

そんな時必ず日本で議題にあがるのが「事実婚」や「内縁状態」との比較。しかし日本ではまだまだ事実婚は社会通念上認められていないことが多いです。そこで今回はフランスの「PACS(連帯市民協約)」をご紹介します。

 

1. 「PACS」ってなに?

PACS(パックス)というのは、フランスで認められている「性別に関係なく、成年に達した二人の個人の間で、安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約」のことです(在フランス日本国大使館より引用)。

簡単に言うと、異性もしくは同性のカップルが、結婚したときとほぼ同じくらいの法的権利などを受けることができるという、フランスの制度です。もともと同性愛者のためにつくられたPACSですが、異性愛者でも選択されることが多くなっています。

「PACS」は結婚に比べて手軽

もともとフランスでは、結婚や離婚に関する条件や手続きが日本と比べて大変。さまざまな証明書が必要だったり、こなさなければならないイベントがあります。離婚も裁判所を介すことが必須なので、その分お金と月日がかかってしまいます。

PACSは市役所ではなく、裁判所で登録するという形になっています。永遠の愛を誓っているものではないため、解消するときもどちらかの申し立てがあればできます。苗字についてもパートナーの姓に変える必要はありません。婚姻に比べると、非常にお手軽ですね。

 

2. 「PACS」と「結婚」は精神的にどう違う?

精神的な負担は、結婚とどのように違うのでしょうか。やはり形式上では「婚姻」をしていないわけなので、「責任」や「家族」という意識は結婚に比べると薄いのかもしれません。逆に言うと、形式にとらわれずのびのびとした恋愛が楽しめそう。

「好きな人とずっと一緒にいられる」というシンプルなことですが、結婚となるとそれだけにはいきません。「妻」や「夫」としての振る舞いや、親戚関係で煩わしいことも増えてしまいます。しかしPACSならそのようなこともなく、パートナー同士対等の関係でずっといられるのではないでしょうか。

また、同性同士ももちろん権利が保障されているので、ふたりの交際が「認められた」ことになり、精神的にもホッとできそうですね。

 

3. 増えている「PACS」選択者

フランスの統計を見てみると、同性間よりも異性間のPACSのほうが増加している傾向にあります。フランス大統領も、PACSを選択していたことで話題になりましたよね。ファーストレディーが事実上の妻という立ち位置になったことに驚いたかたも多いはず。

異性カップルがPACSを選ぶ理由としては、やはりその「手軽さ」なのではないでしょうか。結婚する前のお試しとして「PACS」を選ぶかたも中にはいるそうです。結婚相手との相性は、一緒に生活をしてみないとわからないこともあるし、そもそも結婚という形式自体が合わない人もいます。

「PACS」によりリスクの少ない結婚のお試しができることで、結婚を考えていなかった人も、「これなら婚姻に踏み込めるかも」と前向きに考えることができそうです。また、さまざまな事情で結婚ができない人も、この制度なら好きな人と堂々と一緒に暮らせます。

 

4. 日本ではこれをどう受け止められているか?

マイナビウーマンの調査によると、日本でも3人に1人が「PACSが日本にあったら選択したい」と答えているそうです。日本にも事実婚がありますが、PACSのほうが制度的に自由なところもあるため、やはり憧れるかたも多いのでしょうか。

日本の事実婚では「遺族年金」がもらえるなどプラスのこともあります。それでも日本では事実婚のイメージがあまり良くありませんよね。

PACSはフランスではわりとポピュラーな制度ですが、それはフランスの婚姻・離婚に関する手続きの大変さにあるそうです。日本はまだ簡単なほうなので、事実婚よりも結婚を選択する人が多く、事実婚自体があまり認知されていないよう。一時期ドラマで話題になった程度です。

日本でも、事実婚についての知識や得られる権利にどんなものがあるのかが広まれば、これからそれを選択するかたも増えてくるかもしれません。晩婚化や少子化が叫ばれている今、結婚以外に新たな選択のひとつとして、「事実婚」を考えてみるきっかけになるかもしれませんね。

 

「アムール(愛)の国」フランスだけあって、さまざまな愛の形を応援するPACSがあるということを今回はご紹介しました。愛の形にとらわれることなく、さまざまな選択ができるフランスを羨ましく感じたかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

もしかしたら日本の事実婚も、いずれPACSのような制度へと変わるかもしれません。今から夫婦で「PACS」や「事実婚」について話し合ってみて、夫婦のありかたを今一度確認してみてもいいかもしれませんね。

参考:
PACS(連帯市民協約)ついて
選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について
フランスの“事実婚”優遇措置制度「PACS法」 日本にあったら活用してみたい?
Tableaux de l’économie française

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