専業主婦は本当に減っている? 現代の女性の志向とは

夫婦のお悩み解決コラム

昔は一般的だった専業主婦。ですが、現在は共働きの家庭が目立っています。世間的な流れとして、結婚後も働き続けることが一般的になっていると感じているかたは少なくないでしょう。

パートで働いている人たちを含めると、純粋な意味での「専業主婦」はかなり少なくなっているのではないでしょうか。実際の専業主婦の割合、女性たちの志向についてご紹介します。

 

1. 現在の専業主婦の割合は?

実際のところ、共働き世帯と妻が専業主婦の世帯の割合はどの程度なのでしょうか。

平成27年度、厚労省が「人口減少社会を考える」として、労働白書を出しています。そのなかで、2000年から2014年までの共働き世帯と専業主婦世帯の割合の変化を見ることができます。

専業主婦は本当に減っている? 現代の女性の志向とは

2000年時点では共働き世帯が32.8%、専業主婦家庭が31.9%とほぼ同じくらいの割合でした。しかし、年々共働き世帯の割合は増え、2014年時点で共働き家庭は37.2%、専業主婦家庭は24.9%となっています。

この理由のひとつには、「外に出て働きたい」「社会に関わり続けたい」という生きかたや価値観の女性が増加したこともあるでしょう。しかし、現実的な問題として、働き続ける理由が「経済的な事情」である家庭も多いようです。

内閣府「都市と地方における子育て環境に関する調査」(2011年)によると、女性が働いている理由以下のとおり。

  • 生計を維持するため:60.1%
  • 家計を補助するため:55.2%
  • 将来に備えて貯蓄をするため:34.9%
  • 自分の自由になるお金を得るため:29.1%
  • 色々な人や社会とのつながりを持ちたいから:19.8%
  • 働くのは当然だから:19.7%
  • 家庭だけにはいたくないから:19.1%
  • 仕事を通じて達成感を得たいから:17.2%
  • 時間を有効に使いたいから:16.2%
  • 自分の能力や可能性を試したいから:13.2%
  • 社会のために貢献したいから:9.6%

「生計を維持するため」「家計を補助するため」がそれぞれ半数を超えていることからも、経済的事情のために仕事を続けている、パートを始めたという女性が多いことがわかります。

 

2. 若い人は「専業主婦願望が強い」は本当か?

女性も結婚を機に退職する前提ではなく、働き続けることを前提に就職をするようになり、現実的に共働き家庭の割合も増加。国は「女性が輝ける社会を」というスローガンを掲げ、企業側でも女性が働きやすい環境を整えるところが多くなっています。

しかし今、若い女性たちのなかでは専業主婦や趣味程度の仕事に留めておきたいと考える人たちが増えてきているそうです。

内閣府での調査でも、「夫は外で働き妻は家庭を守るべきである(女性)」という考えかたについて、2009年までは「賛成」「どちらかといえば賛成」が減少傾向にありましたが、2014年で再び増加に転じるという結果が出ています。

なお、その後2016年の結果では男女合計結果で賛成派が40.6%、反対派が54.3%となってはいます。男女合算の回答ではありますが、賛成派40.6%は歴代最少なんです。

これには、「子どもをきちんと育てたい」といった子育てへの責任感や不安なども背景としてあるよう。現在の母親たちの保育園問題やワンオペ問題など、大変さがクローズアップされがちだということも、若い女性たちが専業主婦を志向する理由として考えられそうですね。

 

3. 「お金の心配がなかったら」、専業主婦しますか?

メオトークでは、アンケートサイト「ミルトーク」にて「もしお金の不安がなければ…『専業主婦』したいですか?(男性:させたいですか?)というアンケートを実施。

すると、男性は「仕事をしてほしい」という答えも見られましたが、多くは「本人に任せます」といった回答が中心になりました。女性は、「仕事をしたい」と「専業主婦でいたい」が同程度見られる結果に。

「専業主婦でいたい」と答えた理由は、「家事をしっかりやりたい」のほか、「習いごとをしたい」といった回答も。なかには「仕事をしたくない」といったストレートな意見も見られました。

また「仕事をしたい」人は、「社会との関わりを持ち続けたい」「家の中にずっといるのは耐えられない」という理由が目立ちました。

女性は「やりがい重視」の人が多い傾向にあるといわれています。仕事にやりがいを見出しているタイプの女性であれば「仕事をしたい」と考え、趣味や家事育児に見出している女性は「主婦志向」になるのでしょう。

これは地域性も関わってくるのではないかと思います。筆者の周囲では、経済的な事情を理由として子どもが幼稚園に入った段階で仕事を探し始める母親が多いため、「家計が許すならば、とりあえず子どもが成長するまでは仕事をしたくなかった」と考えている人も多い印象。「働きたいから仕事をしている」というよりも、「あくまで家計のため」という人が多いからでしょう。

一方、ライター仲間の母親の中では、「バリバリ働きたいわけではないけれど、専業主婦も向いていない」と感じている人が目立ちました。筆者の前職の仕事仲間は、「子どもと離れられる時間が適度に得られる仕事なら、自分のためにもしたい」と話していました。

 

現代の女性たちがみんな「働きたい」わけでも「専業主婦でいたい」わけでもないというのが実態でしょうか。

働きたいと考えている女性のなかでも、イメージしている「働きかた」はそれぞれ。フルタイムで働きたいと考えている女性もいれば、扶養範囲内の仕事がちょうどいいという女性もいます。

女性自身の希望だけではなく、夫の労働環境にもよるのでしょう。女性がいくら働きたくても、家事育児の分担が困難な職場で夫が働いている場合、おのずと仕事をセーブする方向性で考える女性は増えてしまうのではないでしょうか。

各家庭・女性の考えかたにより、ベストな選択肢は変わります。「男性は働くことが当たり前」という風潮がまだまだ根強い現代。良くも悪くも女性には選択肢がある分、迷いや悩みが生じやすいのかもしれません。

 

参考:
平成27年版厚生労働白書 – 人口減少社会を考える:
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/15/backdata/01-01-03-066.html
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/15/backdata/01-01-03-080.html
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/15/backdata/01-01-03-081.html
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/15/backdata/01-01-03-072.html

 

ミルトーク回答
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