約半数の女性が「離婚はアリ」! 離婚に対する現代女性の価値観

夫婦のお悩み解決コラム

縁あって結婚するのだから、末永く添い遂げたい……結婚するとき、多くの人はこう思うものです。また、少し前までは「離婚=良くないもの」と考える人がたくさんいました。しかし、近年はそのイメージも随分変わっているようで……。

あなたは、離婚「アリ」派ですか? それとも「ナシ」派ですか?

 

1. 現代の夫婦は離婚を肯定している?

離婚を肯定する女性の割合

厚生労働省が全国の15~79歳の男女に対して行った調査によると、離婚を肯定する女性の割合は1992年で38.8%、2005年で48.2%。また、離婚を肯定する男性は1992年で27.0%、2005年で33.9%となっています。

離婚を肯定した人のうち、「問題のある結婚生活なら早く解消したほうがよい」と回答した人の割合は1992年も2005年も大きな変化はありません(女性は全体の約35%、男性は約25%)。

一方「自分の生きかたを大切にすべきだから」と回答した女性の割合は1992年では全体の3.9%でしたが、2005年には12.7%まで増加しています。

また、「自分の生きかたを大切にすべきだから」と回答をした男性の割合も1992年で全体の2.4%、2005年で8.3%と増えています。

実際の離婚率は?

厚生労働省の発表によれば、人口1000人当たりの離婚率は2006年で2.04%、2016年で1.73%となっています。

数字だけを見ると、10年で離婚率が下がったように見えます。

しかし人口減少や晩婚化・非婚化で結婚人口そのものが減っているので、必ずしも離婚する夫婦の割合が減ったとは言い切れません。

 

2. 離婚についてどう思う? 女性たちの生の声

筆者の周囲にいるさまざまな年代の女性に、離婚に関するアンケートをとってみました。

離婚についての考察・意見

  • お互いに気持ちがないなら離婚も仕方ないが、子どもがいると後々相続問題が起こりそう。(30代)
  • 子どもの有無に関係なく、この人とはムリと思ったら早く見切りをつけるほうがいい。結婚生活のストレスに耐えるのも別れるのも大変なので、どうせなら前向きなことにエネルギーを使いたい。(30代)
  • 離婚そのものに対して良い・悪いとは断言できない。親戚付き合いもあるので軽はずみな離婚はNGだが、お互いによく考えて納得した末の離婚ならいいと思う。(30代)
  • 子どもがいても、喧嘩ばかりだったり会話が全然なかったりするなら別れたほうがいい。ただ、離婚後すぐ再婚したり異性に依存したりするのはNG。異性がいないと生活できないなら、生活基盤をしっかり固めるまで我慢すべき(DVなどは例外)。(30代)
  • 別居中の夫婦や家庭内別居で会話がない夫婦を見ていると、そこまでするなら離婚すればいいのにと思う。(30代)
  • よほどのことがない限り離婚はしたくない。完璧な人間などいないから、お互いの欠点もカバーしつつよい関係を築くのが理想。子どもがいるなら、犯罪・DVなど命に関わる問題がない限りある程度我慢も必要。子どもがいなければ離婚でもいいかも。(30代)
  • 離婚そのものもその後の生活も大変だが、それでも離婚したほうが自分や子どものためになると判断したなら迷わず離婚すべき。子どもの前で無理に仮面夫婦を演じるより、1人の女性として・母親としてのプライドを守るほうがいい。(40代)
  • 結婚だけが幸せじゃないし、やり直すのもいい。ただ結婚・離婚とも自分だけの問題ではないので、勢いや成り行き任せではなく熟慮すべき。(50代)
  • 結婚生活は我慢の連続だが、離婚したらしたで違う種類の我慢が必要。どういう選択が正しいかは(人生の)終わりにならないと分からないし、都会か田舎かなどさまざまな事情によって変わってくる。でも、実りのない結婚生活を我慢し続けるくらいならどこかで見切りをつけて離婚すべき。(80代)

離婚経験者、または離婚家庭で育った人の体験談

離婚経験者、もしくは離婚を経験した親族・友人・知人がいる人からの具体的な体験談も寄せられました。

  • 「子どもたちには、この夫の背中を見て育ってほしくない」と感じて離婚した。看護師なので、母子家庭でも生活には困らなかった。元夫は離婚後もそのまま同じ土地に住んでいるので、時々子どもを連れて顔を見せに行っている。
  • 夫の浮気が原因で子連れ離婚したが、息子が独り立ちするまで我慢したほうがよかったかもしれない。母子家庭で生活が厳しいうえに、息子が大きくなったら相談に乗ってくれる男親がいないので。
  • 子どもの頃は、父親がいない寂しさや両親揃った家庭をうらやむ気持ちもあった。しかし今振り返ってみれば、母が自分自身と私(娘)のことを第一に考えて離婚を選んだことがよくわかる。実際、母は「大変だったけど後悔はしていない」と断言している。私は母子家庭で育ったからこそ、母親の強さをよく知っている。

 

3. アンケート結果からわかること

今回のアンケートでは「一度結婚したら何があっても一生添い遂げるべき」というような回答はなく、ほぼ全ての回答が「どうしてもパートナーとやっていけないと思ったら、離婚もやむを得ない」という結果に。

子どもがいるケースでは「離婚したほうがよいと判断したなら迷わず離婚したほうがよい」という意見と「子どものことを考えてなるべく慎重になったほうがよい」という意見がおおむね半々でしたが、後者でも「DVなどの事情がある場合は離婚すべき」と付け加えた人がほとんどでした。

ただ、専業主婦や収入の少ないパート主婦などが子連れ離婚した場合は、程度の差はあるものの離婚後の生活が苦しくなることも多いようです。そうした経済面の不安定さや父親の不在を理由に、離婚を後悔した例もありました。

アンケートは筆者の親族・友人・知人を対象にしたものであり、回答者は既婚の子育て世代および子育てを終えた熟年世代がメイン。もし20代以下もしくは未婚者からの回答が多ければ、また違った傾向が現れたかもしれません。

 

4. 「良妻賢母」よりも「1人の女性として、自分の人生を大切に」

最後に、多くの女性にとって離婚がより身近かつポジティブなものになったおもな理由をまとめてみましょう。

結婚は「家同士の契約」から「夫婦2人のもの」に

かつて、結婚した女性は「嫁」として夫や舅・姑に尽くすことを期待されました。しかし、家制度がなくなると女性の立場は向上し、現代は「結婚した夫婦は互いに対等なパートナーであり、親から独立して新しい家庭を築くもの」という認識が強まっています。

昔に比べて現代はパートナーの親族との物理的・心理的距離が広がり、それに伴って離婚にともなうしがらみも少なくなりました。自分を殺して夫や親族に従うより、ひとりの人間として自分の人生を大切にしたい女性が増えたのです。

離婚経験者への偏見が少なくなった

かつて離婚は後ろめたいものとされ、特に離婚して実家に戻った女性は「出戻り」とも呼ばれました。

今でも離婚経験者を「バツイチ」などと呼ぶことがありますが、ライフスタイルや価値観の多様化によって離婚経験者への偏見は以前より少なくなっているでしょう。ただし、地方などではいまだに離婚経験者への風当たりが強い場合もあるようです。

経済的要因

女性の社会進出が進み、結婚・出産しても仕事を続ける人が多くなりました。自分自身や子どもが食べていくのに困らないほどの経済力が女性にあれば、離婚後の経済的心配も少なくなりますよね。

また夫の稼ぎだけで家族を養えない共働き家庭も多く、そうした家庭の妻にとってはお金のために無理やり結婚生活を続ける必要性を感じにくいことも。

 

昔の女性はある程度の年齢で結婚し、夫の家庭に入って家族に尽くす「良妻賢母」となることを期待されていました。

一方価値観やライフスタイルが多様化した現在では、「結婚は家同士の契約ではなく、夫婦2人のもの」「ストレスフルな結婚生活を我慢し続けるより、自分の人生を大切にすべき」という考えが広まっています。

とはいえ、特に子どもがいる夫婦にとって離婚は簡単なものではありません。なにが正しいか・正しくないかはケースバイケースですが、自分自身や家族のことをよく考えて後悔のない選択をしたいですね。

 

参考:
離婚に関する意識
【 統 計 表 】第1表 人口動態総覧の年次推移

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