モラハラ夫・妻と離婚するまでの流れと手順

夫婦のお悩み解決コラム

メディアで見聞きするようになった「モラハラ」。モラハラとは、「モラル・ハラスメント」の略で、肉体的な被害が及ぼされることのあるDV(ドメスティック・バイオレンス)とは異なり、精神的な暴力を指します。

言葉や態度によって相手の心を傷つけるため、被害を受けた人は精神的に深いダメージを受けることに。ひどい場合には正常な判断力さえ奪われてしまうのです。

このページでは、モラハラ夫・妻と離婚を考えたとき、離婚に至るまでの流れと手順についてご紹介いたします。

モラハラ認定される行為とは

モラハラには、ふたつの段階があります。初期段階は、加害者が被害者を思うとおりに動かしたいという「支配」です。言葉巧みに相手が自分の言うとおりになるような言動を繰り返すことで、被害者の考えや行動を誘導していきます。

被害者が反論をするようなそぶりを見せると、第2段階に移行します。第2段階は、加害者側に暴力性が芽生えているため、第1段階に比べて嫌味や暴言が増える特徴があります。

「だからおまえはダメなんだ」「あなたってバカだよね」と否定する言葉を繰り返されることで、被害者はだんだん「わたしが悪いせいだ」と思い詰めていってしまうのです。

なお、こうした言葉は、決して怒鳴り散らすように言われるケースばかりではありません。そのため、被害者本人が自覚を持ちづらくもあるのです。

また、言葉を一切かけない「無視」や、イライラを露わにし続ける態度もモラハラの一種です。

なぜモラハラが起きるのか

モラハラの加害者の傾向としてあげられるのが、自己愛の強さです。これには育ちかたも影響しており、小さい頃からちやほやされて育った人の中には、「自分が1番正しい」という意識から相手を自然と見下してしまう人がいます。

また、自己肯定感が健全に育まれなかった人も、モラハラ加害者になってしまうことがあります。他者から否定をされたときに過敏に反応し、夫婦間や子どもに対して暴発してしまうことがあるんです。

 

モラハラ夫・妻と離婚する流れ

モラハラ加害者との関係性は、時間をかければよくなるとは言い切れないものです。自分自身の精神を守るためにも、離婚は有力な選択肢といえるでしょう。

協議離婚

モラハラに限らず、離婚を考えた際はまず協議離婚を試みます。しかし、長くモラハラを受け続けてきた被害者が加害者と対等に話し合うことは困難。

やっとのことで切り出したところで、加害者側に「誰のおかげで生きてこられたんだ!」「何を甘えたことを言っているんだ、だからあなたはダメなんだ」と返されてしまうことも多いです。

話し合いが成立しない場合は、言いくるめられてしまう前に、調停や裁判を選びましょう。

離婚調停

夫婦だけでの解決が難しい場合は、家庭裁判所に調停を申し立てます。この際に重要なポイントは、「証拠」です。

身体的暴力性が見られないモラハラは、第三者から被害の程度が判断しづらい特徴があります。さらに、モラハラは家庭内でのみ行われるケースが多いので、夫婦に共通の知り合いがいたとしても、実情が知られにくいという特徴も。

そのため、離婚を考え始めたら、以下の証拠を集め始めましょう。

  • 自分への暴言の録音データ
  • ものに当たる様子の動画
  • 相手が送ってきたメールやLINEの文面
  • 被害の様子を記したもの(日記、SNSへの投稿履歴など)
  • 相手にこれまでに行ってきた改善要求の手紙やメールなど

第三者から見て、加害の異常性がわかる証拠を示すことが大切です。調停員の前では人当たりが良い態度をとられるケースも多いため、冷静に被害について説明する必要があります。

裁判離婚

モラハラでの離婚の場合、調停を申し立ててもスムーズに進められるケースはあまり多くはありません。しかし、裁判に持ち込む前には調停を申し立てなければいけないことを覚えておきましょう。

裁判での離婚では、法律で定められている離婚理由かどうかが判断の基準となります。

モラハラは、民法770条1項の5つ目にあげられている「婚姻を継続しがたい重大な事由」に当てはまります。重大な事由とは、「性格の不一致・暴力・性的異常・浪費・犯罪」など。

モラハラは夫婦間コミュニケーションの問題だとされてしまうケースもあるため、できるだけモラハラ問題に強い弁護士を立てましょう。

慰謝料は請求できるのか

モラハラでの離婚の場合も、慰謝料は請求可能です。相場は数十万円~300万円程度。金額は婚姻期間の長さや子どもの有無のほか、モラハラの回数・期間・程度によっても異なります。

少しでも高い金額を望むのであれば、客観的な証拠をきちんと提示することが必要です。

財産分与はどうなるのか

離婚理由が何であれ、財産分与はできます。2分の1ずつ分割するケースが大半です。

親権はどうなるのか

離婚をする際、夫婦間でトラブルになりがちなのが親権です。一般的に、母親のほうが獲得しやすいため、モラハラ加害者が妻で、夫が親権を取得したい場合には難しいということを頭に入れておきましょう。

とはいえ、父親が親権を得られないわけではありません。父であれ母であれ「子どもにとってこちらのほうが養育者として適任」と判断されれば良いのです。

モラハラは、弱い立場の相手に向かいがちです。離婚後は子どもに矛先が向かないとも限りません。そうしたことも合わせながら、「自分のほうが親権者としてふさわしい」とアピールしたいですね。

弁護士に相談

長い期間モラハラ被害を受けていると、正常な思考回路で物事を考えられなくなっている可能性もあります。

これまで相手に虐げられてきた分、加害者を目の前にすると、洗脳されたような状態に舞い戻ってしまうことも。

法的なアドバイスも含め、自分が不利にならないためには、弁護士に相談することが有効です。法テラスなど、無料で相談にのってもらえるサービスもあるため、まずは弁護士に相談してみましょう。

弁護士の選びかた

先述のとおり、モラハラは「離婚するほどのことではない」とされてしまうケースもあります。調停や裁判になった際は、モラハラ問題に詳しい弁護士を選びましょう。

過去にどういった離婚トラブルを解決してきたかを調べた上で、親身になってくれる弁護士を選んでくださいね。

 

参考:
https://best-legal.jp/divorce-custody-306
https://www.fukuoka-ricon-law.jp/296/296007/
https://best-legal.jp/moral-harassment-alimony-2-640
https://ricon-pro.com/columns/24/
http://abetakako.jp/rikonsoudann/riyuu/seikakuhuicchi/morahara/
https://woman.excite.co.jp/article/love/rid_Wome_1521/
https://felien.co.jp/counseling/problem/moral-harassment/

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