母子手帳を紛失したらどうなる? 再発行から紛失後の対応リスト
夫婦のお悩み解決コラム子どもの成長を記録していく母子健康手帳、いわゆる「母子手帳」は、ママとお子さんにとってなくてはならないものですよね。妊娠中なら自分と胎児の記録、出産時の記録や証明、生まれてからは子どもの予防接種や健診の記録となります。
そんな大切な母子手帳を、なくしてしまったら……? 今回は母子手帳を紛失したときの対応について紹介します。
この記事でご紹介すること
母子手帳を紛失してしまったけど大丈夫?
まず、母子手帳を紛失してしまっても大丈夫です。再発行できるので、深刻に悩まないでくださいね。ただ、以下のリスクにお気を付けください。
紛失したことによるリスク
- 再発行による手続きや記入が面倒
- 住所や電話番号など、家族の個人情報が流出する恐れ
- 警察への遺失届出書が面倒
- 今までメモしていた成長記録がすべて消える
子育てや妊娠中の忙しいママにとって、母子手帳の再発行による手続きをしないといけないのは大変。また、緊急時の連絡先など家族のフルネームや住所・電話番号などを書いている場合は、落として誰かに見られたら……と不安になりますよね。
母子手帳って悪用されない?
母子手帳は、子どもの身分証明や親子関係を証明するものとして銀行等で使えます。ただ、他の本人確認書類(健康保険証など)と一緒に使う必要があり、母子手帳単体でなにか公的書類が発行できたりはしないので、悪用される可能性は低いでしょう。一応最寄りの警察署で「遺失届出書」を提出してくださいね。
妊婦健康診査受診票の再発行はできない?
多くの自治体では、妊娠届を出したときに、母子手帳と一緒に「妊婦健康診査受診票」がもらえます。妊婦健診の費用を助成してくれるいわば「妊婦健診の補助券」なのですが、これを紛失してしまった場合、再発行できません。
なくせば妊婦健診を全額自己負担で支払わなければいけないので、紛失しないようくれぐれも気をつけましょう。ただ、盗難・災害・汚損した場合などは、再発行できる自治体もあるようなので、やむを得ない事情があるときは保健センターに一度問い合わせてみてください。
母子手帳の再発行について
再交付の費用
再発行の費用は無料のところが多いようです。気になるかたはお住まいの自治体に電話等でご確認ください。
再交付場所
基本的には市区町村にある保健センターや役所の窓口となります。よくわからないときや里帰り出産などで住居が変わった場合は、母子手帳を交付された窓口や市役所に電話で聞くか、お住まいの自治体の公式サイトで確認してくださいね。
再交付に必要なもの
自治体によって異なると思うので、電話等で確認しておきましょう。印鑑や身分証明書などを持っていると安心かもしれません。
離婚した場合再発行は可能?
離婚したことで子どもの氏名が変わったり、元配偶者の情報が書かれていていたりするため、母子手帳を再発行したいかたもいるでしょう。
再発行可能な自治体が多いようなのですが、一応お住まいの自治体に確認してくださいね。また、再発行した場合は紛失したときと同様、今までの記録を書き写す必要があります。
紛失した母子手帳が見つかった場合
紛失して再発行したあと元の母子手帳が見つかり、手元に母子手帳が2冊ある状態となったとき、どちらを使ったらよいのか悩みますよね。とりあえず自治体によって変わってくるかと思うので、再交付を受けた保健センターなどに聞いてみましょう。
好きな方を使ってよいと言われた場合は、できる限り情報が正確に書かれたほうを使うと安心です。使わないほうと混合しないように、管理はきっちりしましょう。
紛失した母子手帳の記録はどうなる?
母子手帳の再発行が終われば一安心……ということでもありません。ページがまっさらだからです。出産時の状況や健康診断の結果、予防接種の記録などは、これからずっと必要になっていくものなので、再記入してもらうようにしましょう。
病院で検診結果の再記入
病院ではカルテを数年保存する義務があります。お子さんのデータが残っていると思われるので、行ったことのある病院で再記入をお願いしましょう。ただし、お金が掛かる場合や断られる場合もあるので、病院へ行く前に電話で「再記入してもらえるかどうか」の確認をしたほうが良いかもしれません。
自治体で定期検診の再記入
転記してくれる自治体もあるので、ぜひ確認してください。自治体では、定期的に行った健康診断(1歳健診など)の結果や、定期接種の予防接種記録のデータが残っている可能性があります。ただ、任意接種した予防接種の場合は把握していないこともあるので注意。
保健所で再記入
保健所によっては、再発行時に出生時の身長や体重を記入してくれたり、定期接種の予防接種を記入してくれるところもあるようです。保健所で再発行する際は、再記入してくれるかどうか一緒に確認してみてもいいかもしれません。
自分で書き直してもいい?
紛失したときのために、母子手帳の記録をコピーもしくはメモをしていると安心なのですが、医者の署名や印鑑のある欄があるため、自分で書き写していいのか気になりますよね。その場合は、自治体や病院に「コピーを自分で書き写していいか」を確認しておきましょう。
子どもが大きくなってから再発行はできる?
母子手帳は子どもが大きくなってからも使う機会があります。特に予防接種の記録。もし紛失しているのなら、再発行できるところが多いと思うので、自治体に電話等で問い合わせてみてください。
また、予防接種の記録は、子どもが予防接種を受けた自治体の保健センターのデータに残っている可能性があるので、そちらで確認してもらいましょう。
母子手帳をなくさないために
母子手帳をなくすことで、今まで日記のように書き溜めていた記録や、病院でのデータが消えてしまい、気分も落ち込んでしまいます。また、書き写しをしてもらうため、医療機関や保健センターを行ったり来たりするのは、妊娠中もしくは育児中の負担にもなります。
なくしてしまわないように、以下のポイントにお気を付けください。
- 母子手帳は母子手帳ケースに入れる
- 使わないときは自宅の決められた場所に保管する
- 再発行できない「妊婦健康診査受診票」は取り扱いを慎重にする
- 持ち運ぶときは常にあるか確認する
誰しも不注意はあるものですが、できるだけなくさないよう常に意識をすることで、紛失を予防することができます。また、もしものときのために、母子手帳に書かれた記録のコピーを取っておくと、いざというときに便利ですよ。
参考:
落とし物をした方
本人確認書類って何?
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妊婦健診Q&A