ジュニアシートはいつから使える? 知っておきたい選び方と法律のこと
夫婦のお悩み解決コラム乗車時に使用義務のあるシートは、ベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートと、お子さんの成長に合わせて設置する必要があります。ここでは、「いつから切り替えればいいかわからない」「選び方が分からなくて迷う」「使用していなかったらどうなるの?」など、ジュニアシートの選び方や法律をまとめてご紹介します。
この記事でご紹介すること
ジュニアシートの着用はいいつからいつまで?
ベビーシート
首のすわっていない乳児を寝かせるタイプです。原則として後ろ向きに使用します。年齢の目安は新生児から生後10か月くらいまで。体格的には体重10kg未満で、身長70cm以下。チャイルドシート
前向きのみで使用するものと、前向き・後ろ向き兼用タイプがあります。年齢の目安は1歳から4歳くらいまで。体格的には体重9kgから18kg程度で、身長100cm以下。ジュニアシート
お尻の下に敷き、座高を上げることで3点式シートベルトをそのまま使用します。年齢の目安は4歳から10歳くらいまで。体格的には体重15kg以上で、身長135cm以下。おおよそ上記のようになっています。使用に適する身長・体重等、また各シート兼用タイプの有無等は、各社の製品により異なります。
神奈川県警察/チャイルドシートQ&A「Q12 ベビーシート・チャイルドシート・ジュニアシートの適応年齢をおしえてください」より引用
神奈川警察が公開している情報によると、ジュニアシートの使用は4歳〜10歳くらい。体格的には体重15kg以上・身長135cm以下とされています。
チャイルドシートの条件も合わせて考慮すると、身長が90cmくらいになってきたらジュニアシートの準備の検討が必要なようですね。
チャイルドシートとジュニアシートはここが違う!
チャイルドシートとジュニアシートの違いは、神奈川警察が公開している情報を見てもわかるように3つあります。
- 形状
- 適用年齢
- 適応身長と体重
早速、いつから使用するのかなど、具体的な違いをみていきましょう。
形状
チャイルドシート
前向きのみで使用するものと、前向き・後ろ向き兼用できる回転するタイプがあり、車のシートベルトでシートを固定して、シートに付属のベルトでお子さんをホールドします。
ジュニアシート
大人用の車に付属している3点式シートベルトをそのまま使用するため、お尻の下に敷き座高を上げることでお子さんをホールドします。背もたれのあるタイプとないタイプがあります。
適用年齢
チャイルドシート
首の座っていない乳児を寝かして使用するベビーシートは、生後10ヶ月くらいまでが対象年齢になっているため、チャイルドシートは1歳前後から4歳くらいが適用年齢になります。
ジュニアシート
4歳〜10歳くらいが適用年齢ですが、身体の大きさやシートのタイプによって3歳くらいで切り替えることも多いようです。法律上の使用義務は6歳未満ではありますが、6歳以上のお子さんも大人用のシートベルトではまだゆるいのでジュニアシートの使用が推奨されています。
適応身長と体重
チャイルドシート
体重9kgから18kg程度で、身長70〜100cm以下が神奈川警察が発表している基準ですが、メーカーによって適応対象が異なるので、商品の詳細を必ず確認しましょう。
ジュニアシート
体重15kg以上で、身長135cm以下が適用する体格です。車の3点式シートベルトは140cm前後以上の大人用なので、お子さんがおよそ140cmになるまでは使用しましょう。
背もたれあり派orなし派!? おすすめのポイントをチェック
ジュニアシートには背もたれありのしっかりホールドするタイプと、背もたれがなくコンパクトなブースタータイプがあります。ここではそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
背もたれありタイプのメリット・デメリット
メリット①安全性が高い
背もたれのあるタイプのジュニアシートはお子さんの身体にしっかりフィットして安全性が高いことです。安全性は最優先事項のひとつですよね。
メリット②機能性が高い
シートの種類にもよりますが、背もたれがあるタイプのジュニアシートには、ドリンクホルダーがついていたり、リクライニングができたりと機能性が高いのも嬉しいポイントです。
メリット③子供が寝ていても身体が安定する
車の走行中にお子さんが眠ることはよくありますよね。背もたれがあるジュニアシートなら、サイドにもクッションがついていたりと子供が眠ってしまっても安定するので安心です。
デメリット①持ち運びや取り付けが不便
背もたれがあるジュニアシートは大きめでなので、持ち運びや取り付け時に背もたれなしに比べて大変です。車が複数台あり付け替えることが多い方は不便に感じるかもしれません。
デメリット②シートベルトが付けづらい
背もたれがある分厚みがあるジュニアシートは、シートベルトをつけるのがお子さんひとりでは出来なかったり、大人でも手間取ることもあります。
デメリット③値段が高め
背もたれがあるジュニアシートの値段の相場は5,000〜30,000円程度。機能やタイプによって異なりますが、背もたれなしのタイプよりも高くつくのは確かです。
背もたれなしタイプのメリット・デメリット
メリット①持ち運びがしやすい
背もたれなしのブースタータイプは小さくて軽量なのが嬉しいポイント。女性でも楽に持ち運びが可能なので、付け替えやお子さんを預ける際にも便利です。
メリット②ベルトをつけるのが簡単
シートに置いて座席を高くするだけのタイプなので、シートベルトの脱着がしやすく、背もたれありのジュニアシートに比べて取り付けもスムーズです。
メリット③値段が安め
背もたれなしのブースタータイプのジュニアシートは、値段の相場が1,500〜4,000円程度と安め。何かとお金のかかる子育て世代の家庭には値段は重要なポイントですよね。
メリット④どんな車にも適用しやすい
車種によってシートの幅は異なるため、背もたれありのジュニアシートに比べて小さい背もたれなしは装着する車を選びません。車を複数台所有していたり、小さめの車の方におすすめです。
デメリット①未就学児には不安定
身体が小さくまだ落ち着きのない未就学児には、背もたれありのジュニアシートに比べてホールド感の少ない背もたれなしは不安定。安定感を最優先するなら背もたれありに軍配が上がります。
デメリット②子供が寝たときに不安定
走行中にお子さんが眠ってしまった場合、脱力してシートからずれてしまうリスクがあります。大人用のシートベルトを使用しているため、万が一のときにベルトからはずれてしまう可能性も……。
ジュニアシートを使用していなかったらどうなるの?
ジュニアシートの使用は10歳頃までが対象ですが、罰則に関してはいつからいつまでなのでしょうか。法的なシートの使用義務は「6歳未満の幼児」です。そのため、使用していなくて罰則があるのは、0〜6歳未満までとなっています。
幼児用補助装置使用義務違反は点数1点で反則金等はありません
(道路交通法施行令 -別表第1-)
反則の罰金はないものの、免許の点数1点の減点があります。
「たいした罰則ではないからいいや……」と思わずに、お子さまの命に関わることなので、至近距離の移動などでもきちんと着用しましょう。
まとめ
「少し大きくなったからちゃんと座っていられるだろう」「ちょっとの距離だから……」「座らせると嫌がるから」など、ちょっとした気の弛みが大惨事に繋がる場合もあります。いつからどんなジュニアシートを使用するか、お子さんと一緒に選んで、親子で安心して車に乗れるようにしましょう。
参考:
JAF|学童用チャイルドシートが必要な目安は身長140cmまで ~チャイルドシートの必要性を検証した衝突テスト映像を公開~