オススメ! めおとブックス! 第1回

他人と一緒に暮らすということ『ラララ』

「私のところで働かない?」、仕事をクビになり恋人にもフラれ…バーでくさっていたら美人に声をかけられ、いわれるがままに契約書にサインをしたら! 美人の妻を持つ、専業主夫になっていた!

 

男性にとっては夢のようなシチュエーションじゃないでしょうか?

まるでマンガのような設定ですが、そう、漫画のお話です。

 

作者はアラサー世代なら「ハレグゥ」で通じるかもしれません、『ジャングルはいつもハレのちグゥ』の金田一蓮十郎さん。

ラララ

入籍からスタートする斬新な設定

『ラララ』(金田一蓮十郎/スクエア・エニックス)は、恋人たちが結婚するまでを描いた恋愛漫画ではなく、入籍からスタートする男女二人の関係を描いています。

 

主人公の桐島くん(基本的に常識人)はバーでやけ酒をしていたところ、妻となる亜衣の策略であれよあれよと専業主夫に。妻の亜衣さんは年上の美人でスタイルもいい(おっぱいも大きい)けど、「他人に驚くほど無関心」と言い放ち、さらには自宅では桐島くんがいようが真っ裸という変人。

 

漫画らしく「ありえない」設定なのに、妙にリアリティのある新婚生活が描かれており、読んでいるうちに「夫婦とは」「二人が毎日一緒に暮らすこととは」ということを考えてしまうのです。

 

例えば妻の亜衣さんは相当な変わり者ですが、笑いながら読んでいてふと思うのです。「結婚相手からみたら、これぐらい自分も変わり者なんじゃないか」。自分が当たり前だと思うことが、今は家族の「元他人」にとっても当たり前のことなのか……。 

 

誰かと暮らすこと

結婚して一緒に住むまでわからなかった、相手の変な習慣。

 

なんでチャンネルをパチパチ変えるの?  なんでお風呂入るのにタオル数枚も必要なの? 

これはうちの夫/妻だけ? それとも他の家庭もそうなの? いや、自分おかしいのか? いろいろ疑問を持ちながらも毎日を過ごしていく。

 

これが新婚生活の大変なところで、楽しいところではないでしょうか。

 

他人同士だったことを思い出す

単身赴任や遠距離結婚などパターンはありますが、大体の人が結婚をすると、他人だった二人が家族になり、一緒に暮らして生活することになります。

 

同じ家でご飯を食べ、お風呂に入り、寝てまた起きる。生活リズムの違いはあれど、同じことを上手に共有していかないと二人での生活は成り立ちません。

 

妻に言い寄るイケメンの医者、ご近所の美人妻の誘惑、いきなり現れる元カノetc…。飽きさせない展開も読み応えたっぷり。

 

ただ変人と暮らし、それにツッコミを入れていくテンポの良い「破天荒な同居ストーリー」ではなく、この『ラララ』は、他人同士だったの二人が、どのように一緒に心地よく暮らしていくか。その一番大切なものを確認させてくれる漫画です。

 

参考:『ラララ』1~3巻発売中(2016年1月現在)