なぜ子供を怒ってしまうのか。「子どもに怒る本当の理由」を探ってみた
夫婦のお悩み解決コラム5歳と10ヶ月の兄弟を持つ筆者は、「感情的に怒る回数を減らし、冷静に叱りたい」と日々思っています。それでも今は1~2日に1回のペースで長男に怒ってしまいます。
実は怒りの感情は、“二次感情”ともいわれます。たとえば“不安、心配、悲しみ、焦り、悔しさ”など他の一次感情が先にあり、それが怒りとして表現されてしまうのですね。では育児には、どんな一次感情が隠れているのか。長男を怒るたびに、“怒りの前にある一次感情”を探ってみました。
この記事でご紹介すること
怒りの前にある“一次感情”
いま見られる一次感情を、多い順に並べました。
「疲れていて心の余裕がない」
圧倒的に多いのは、疲れや睡眠不足から心の余裕を失って怒ってしまうことです。1日の中でも、特に夕方以降怒りやすくなるように思います。普段は「子どもだからこれくらい当たり前」と思えることも、心の余裕を失うと仕方ないとは思えなくなるのですね。
「健康が心配」
次に多いのが、健康への心配です。なかなか寝たがらない長男に「早く寝るよ!」と怒ることは多いです。その裏に隠れているのは、「早く寝ないと風邪をひきやすい」という心配。長男は睡眠時間が減ると感染症をもらってきやすいのです。他にも「テレビを見過ぎると目に悪い」「甘いものを食べ過ぎると体に悪い」など、健康への心配から怒ることがあります。
「時間が間に合わない焦り」
4歳を過ぎると自分の気持ちやペースなども確立されてきて、「今これで遊んでるから」「疲れたから後にする」などと言っては着替えない、寝ない、食べない…などの機会が増えてきます。特に登園前の朝は慌ただしく、「幼稚園に遅刻するよ!」と必要以上に声を荒げることがあります。
「身の危険への不安」
大体の危険なことはわかってきましたが、まだまだわかりきってはいない5歳。最近多いのは、誤飲など下の子に危険が及ぶこと。ヒヤッとすることもあり、怒ってしまいます。ただこの場合は危険に及ぶことですから怒っても良いと言えるでしょう。
他にもまだまだあった!
これ以外にも、昔は他の一次感情を抱えていました。
たとえば、「パパの育児非協力」へのイライラ。家事や育児に忙しくしているかたわらで、スマホでゲームばかりやっているパパにイライラし、子どもに必要以上に怒ってしまったときがありました。
また、「頑張り過ぎによるイライラ」も。ママとして育児も家事もしっかりしなくてはいけないという気負いから、疲れてしまいイライラしていました。他にも「生理前など体調のよくないとき」「仕事やプライベートで嫌なことがあったとき」に、いつもより言い過ぎてしまったことがあります。
これらは単なる“八つ当たり”です。そう気付いてからは、本当の理由を見つけて解決しています。
素直に一次感情を口にする
今回一次感情を探りながら思ったことは、“素直に一次感情を口にすればいい”ということ。
夕方になって疲れたら、怒る代わりに「ママもう今日は疲れちゃった。ママの営業時間は終了です」と言う。「早く寝るよ!」と怒る代わりに、「寝るのが遅いと風邪をひくからママは心配なんだよ」と言う。とてもシンプルなことです。
これは“怒らなくてすむ”以外にもメリットがあります。
そもそも子どもこそ、“不安、心配、悔しい”などの感情をうまく言語化できず、怒って済ますところがありますよね。それを親が口にすることで、自分の一次感情を分析し、言語化できるようになります。また、一次感情との向き合い方も学ぶでしょう。疲れたら正直に言って休む、心配なことは口にする、心配をなくす方法を考えるなど。
実はこれも一つの学びの場。そう思って、また息子と向き合っていきたいと思います。