思い出からは逃げないー繊細な5歳男児の転園と引っ越しレポート

夫婦のお悩み解決コラム

年度末のこの時期、「卒園や引っ越しで子どもの環境が変わる」という人も多いのではないでしょうか。5歳の長男を持つ筆者もその一人。それまで転勤族として3つの県に住みましたが、今春中国地方から地元の関東への定住が決まりました。同時に長男は、2年半通った園を転園することに。

 

繊細かつ一途な長男の性格ゆえ、心配事も多くありました。今回は幼稚園最後の日を迎えるまでの様子をレポートします。

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毎晩、涙

長男に引っ越すことを告げたのは引っ越しの1ヶ月前。「引っ越しって何?」と何度も聞く彼に、幼稚園を変わること、違う県の、違うお家に住むことを伝えました。

 

その夜から、毎晩泣くようになりました。特に寝る前が寂しくなるようで、「何で引っ越さないといけないの?」「引っ越すなんてイヤだよ」と泣きながら眠ります。その度に引越しの説明をしたり、「寂しいね」と言い合ったりしました。

 

長男は繊細かつ、友達作りも狭く深く、一途なタイプ。好きな女の子が1人いて、彼女一筋で2年間追いかけ続け、結婚の約束もしたようです。その様子を見ていたので引っ越しは彼にとってとても大変なことだな…と心配していました。

思い出からは逃げない

悔いを残させたくないと思ったので、好きな子との思い出作りに力を入れることにしました。幼稚園で遊ぶことはもちろん、幼稚園外で遊ぶことが思い出に残るよう。とはいえ相手の予定やインフルエンザシーズンもあり難しかったのですが、できる範囲で遊ばせてもらいました。

 

実は「思い出が増える分、別れが辛くなるかも知れない」とも心配しました。長男の性格上、引っ越し後もずっと彼女のことは思い出し続けるとわかっていたのです。

 

でも、もし自分だったら?…大好きな人との楽しい思い出は多いほうが良い。その分辛くなることは分かっていますが、それ以上に「大切な思い出」として色濃く残る。大切な思い出から逃げるより、思う存分味わって心に残すほうが良い経験になると思ったのです。

幼稚園最後の日の号泣

他にも「この道を通って幼稚園に行くのはあと何日だね」なんて話を重ねました。部屋の中にわざと段ボールを積んだり、一緒に荷造りをしたり、引越しを実感できるように。長男も「あと◯日で幼稚園終わりかぁ」「幼稚園変わりたくないな~」なんて言いながら、幼稚園最後の日がやってきました。

 

その日迎えに行くと、担任の先生から「皆の前で挨拶をしたのですが、ボロボロ泣いて止まらなくて、先生たちも貰い泣きするほどでした。今日は1日中悲しそうで涙もありました」というお話を聞きました。

 

繊細な彼ですが、強がって感情を隠す面もあり、泣くのをガマンすることもあります。その長男が止まらないほどボロボロ泣いた…それを聞いて筆者もボロボロ泣いてしまいました。5歳でそれだけ理解していることにも驚きましたし、彼にとって今回の引越しはそれほど辛いことなのだと実感したからです。最後は親子で抱き合って泣いてしまいました。

共感と前向き

引っ越し後、アルバムを見ながら泣き、幼稚園の話をすると「思い出しちゃうからやめよう」なんて言われることもあります。しばらくは悲しさと向き合う時間が続くでしょう。

 

それでも入園当時は幼稚園に行きたくなかった彼が、ボロボロ泣くまで幼稚園を大好きになれたことは幸せなことだと思います。赤ちゃんのころに流す涙の全てはママが解決してあげましたが、5歳のいま、彼が流す涙はママだけでは癒せない。そこに成長も感じています。

 

引っ越しの最初のころは共感を心がけていましたが、親の感情に引きずられやすいのが子どもというもの。今後は共感しつつも、前向きさを持って長男と接していきたいと思います。

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