“遊び”を“学び”に変える

子どもは“自由”に遊ぶのが好き、大人は“制限”の中で遊ばせるのが好き

夫婦のお悩み解決コラム

「よく遊び、よく学べ」、遊びから学ぶことを目指した団体「ヒミツキチ」の代表 乾です。見るもの、触れるものすべてが新しい子どもにとって“遊び”も大切な学びの場。そう思っているけれど、どんな遊びが“学び”になるんだろう…頭を悩ますパパ、ママが多いと思います。

 

そんな親御さんに子どもの“学び”につながる“遊び”について紹介したいと思います。第1回の今回は、“外遊び”について解説。

子どもは“自由”に遊ぶのが好き、大人は“制限”の中で遊ばせるのが好き

“遊園地型”と“原っぱ型”

外遊びと一言聞いて何を思い浮かべますか? 子どもたちはどんな場所でも遊びます。遊具がたくさんある公園、広い原っぱ。ヒミツキチでは”遊園地型”と”原っぱ型”の2つにわけて考えています。

 

”遊園地型”とはその名の通りテーマパークなどの、あらかじめ「遊び」が設計されているもの。そこで遊ぶにはその設計通りに遊ぶことが求められます。今の公園などもそうですよね。予め遊具が設置されているし、最近は「滑り台は逆に登ってはダメ」「ボール遊び禁止」などのルールが多くて、どう遊んだらいいのやら、と思うかたも多いのでは。

 

かたや、”原っぱ型”には予め設計された「遊び」がありません。ドラえもんで出てくる近所の「空き地」はまさにそう。原っぱと土管しかありません。かくれんぼをしたり、野球をしたり、自分たちで遊びを作り出せる、という”遊園地型”にはない自由があります。

 

その自由ゆえ”原っぱ”での外遊びでは、子どもたち自身が遊びを作り出す必要があります。でも心配ありません。子どもたちは、遊びの天才です。自由な遊び場によって想像力と創造力が育まれるのです。無理に大人が誘導せず、一緒になって“自由”に遊びましょう。

大人はそっと見守り、集中力を乱さない

以前、子どもたちに竹林から切り出した竹とノコギリだけを渡して遊んでもらったことがあります。作るものは自由。何をしても構わない。そうすると、普段ノコギリを使ったことがない子どもたちは、ひたすらノコギリで竹を切っていました。ノコギリで竹を切るプロセス自体が非常に楽しいようです。

 

このように、子どもたちは竹をノコギリで切るという遊びだけでも没頭することができます。ノコギリの使いかたがぎこちなくて、危なかっしいかもしれません。でも、大事なことは、その没頭を乱さない、ということ。

 

ノコギリであれば“ある程度”安全面においてはフォローする必要がありますが、“ある程度”で構わない。とやかく言わず、好きなようにさせ、見守るのがポイントです。子どもたちは自分で試行錯誤して遊びながら学ぶので、大人はそっと根気強く見守りましょう。そうして、集中力を養っていくんです。

外遊びでは心身の発達を促す

実は体を使うことは、脳の発達に大きく影響します。勉強による情報処理力は脳のうちの大脳新皮質を主に鍛えますが、それ以外の大脳辺縁系、小脳、脳幹は、快・不快などの情操や、身体の平衡感覚、複雑な手の動き、体温調節を司ります。

 

初めて見る昆虫など、おっかなびっくりなものに出会ったり、おもいっきり体を動かしたり、冬の寒い中、外に出れば体を震わせて体温調節したり…外遊びはこれらの“感覚”から脳に刺激を与え、鍛える効果があります。

 

さらに、体を使うことで、自分自身の身体の限界を知ることができます。ここまでの高さなら飛び降りても大丈夫だけど、これ以上の高さはまだ危ない、など。そうすることにより、子どもが自身で危険をコントロールできるようになり大きな怪我をしにくくなります。

大人は“制限”が好き?

このように外遊びは学びの宝庫。しかし、その“学び”は危ないことも混ざりますし、難しい問題が解けるようになった! などわかりやすい効果も見えません。だからこそ、“遊園地型”のようにたくさん「遊びかたを決められた」遊具が揃った遊び場が生まれるように思います。実は、“遊園地型”が好きなのは、子どもたちではなく大人ではないでしょうか。

 

子どもたちは段々、親の手から離れ、社会に寄り添っていきます。側にいればつまずいたときも助け起こせますが、遠くにいればすぐに助け出せません。外遊びは、子どもたち自ら学び、自分で起き上がる能力を養えます。そして、大人にとっても、子どもたちを「そっと見守る」能力を養えるのではないかと考えています。

 

季節が春に代わり、暖かくなってきました。遊園地ではなく、原っぱに出かけてみませんか?

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