夫婦の対話も、キャッチボール。

夫婦のお悩み解決コラム

会話やコミュニケーションは、よく野球のキャッチボールに例えられます。こちらの一言を受け取って、相手が返す。言い得て妙ですね。そんなキャッチボールで大事なことはなんでしょう? それは「相手が取りやすいところに投げてあげること」です。

 

今回は、上手なキャッチボールをする方法を一緒に考えてみましょう。

夫婦の対話も、キャッチボール。

自分都合で投げるのは、コミュニケーションとは言わない

キャッチボールでは、自分にとって良い球が相手にとっても良い球であるとは限りません。それはなぜでしょう?

 

相手がボールを受ける心構えや姿勢が整っているか、どういう速さで、どこをめがけて投げてあげれば良いのかつまり、その時どういう言葉を掛けてあげればリラックスして聞くことができるのか。ボールを投げる前に「相手の状況を見る」ことが必要です。

 

相手の身長は? キャッチボールに馴れているのか? それを確認せずにボールを投げてみても、相手は上手くとることができないのです。しかし、しばしば「こっちが投げたんだから取ってよ」、そう自分に合わせてもらおうとしてしまうものです。僕もパートナーに対してそう接してしまっていました

 

こうした自分の都合で投げられたボールは相手から一方的に感じられてしまいます。それは言葉であっても同じ。これはコミュニケーションではなく、スピーチでしょう。スピーチを聞いてもらえたらスッキリします。確かにそうですね。でも、パートナーはスッキリするでしょうか?

 

これは、「パートナーに気持ちを伝えたいなら、まず、聞いてあげよう」でも書きましたが、スピーチではパートナーのもやもやは解消できません、もしかしたら、あなたには相談したくなくなってしまうかも少なくとも、パートナーの笑顔に触れることはできません。

 

まず、相手の話をよく聞くこと、これが「相手の状況を見る」。そして、相手の状況がわかったら、今度は「相手が良い球だと感じる環境作り」をしていきましょう。

「プレー」も磨く。でも本質はそこではない。

「相手が良い球だと感じる環境作り」をする上では、まず「思ったところに、ボールを投げられる」ようにしなければなりません。このためには技術が必要。この技術は、知識と実践で磨かれます。どんな言葉がいいのか、どのような口調、表情で伝えるといいのか失敗もするかもしれませんが、何回も実践して磨き上げていくことが大事です。

 

野球の上手い下手はしばしば、結果から評価されることが多いです。たとえば、何本のホームランを打ったのか、エラーをしなかったか。しかし、プロ野球選手はホームランを打ちたいから、エラーをしたくないから野球をするのでしょうか? 違いますよね。野球が好きだから野球をやっているのです。

 

わたしたちは素晴らしい言葉を知っている、上手く表情を作れる。それは誰のために必要なのか。自分が大切に思っているパートナーのために必要、だから磨いていく。このように、会話やコミュニケーションのキャッチボールが上手い人は、常に相手を思いやる気持ちを忘れません。

コミュニケーションの技術は「相手のために上げる」もの。

夫婦のコミュニケーションに話を戻しましょう。コミュニケーションを成立させための心がけとして、技術を学び身に着けることはとても大切です。それでも「相手を説き伏せる」「自分の考えを理解させる」という技術面に目を奪われ、自分の意思を押し付けるようとすると、きっとその技術も十分に活かされることはないでしょう。

 

本来の目的はパートナーに笑顔になってもらう。悩みを一緒に解決するための手段だからです。

 

これは大切なことなので、繰り返します。

 

コミュニケーションに不可欠なのは、徹底的にパートナーの気持ちに寄り添うことです。自分の技術は、パートナーがより良く理解し納得してくれるために向上させるのです。「より良い理解をしてもらいたい」という愛情が根底にあれば、伝える技術を磨くモチベーションが正しく働き、その技術は必ず磨かれてくるはずです。

そしてもう一つ大切なことがあります。

 

どんな難しいバウンドの打球が飛んできても、キャッチしたボールを投げるのは、常に「僕たち」です。

 

どんな体勢でボールを受けようとも、どんな感情でそのボールを受け止めようとも、新たなボールは必ず僕たちが発するのです。

 

パートナーがどんな状況にあろうとも、僕たちは常に冷静で温かい存在でありたいと思います。パートナーがもし悪球を投げたとしても、常に僕たちは受け取り、ベストな返球をしてあげましょう。そうすればパートナーの話に注意深く耳を傾け、硬くなった結び目を力ずくで解こうとせず、俯瞰してさまざまな立場や角度から事象を捉えて、自分もパートナーと一緒にいろんな考えかたを共有し新たな気付きを見出す

 

そうして良いコミュニケーションが循環していくのだと思います。

 

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