オススメ! めおとブックス! 第2回

「わかっているよ・察してよ」信頼過信を2つの漫画から考える

夫婦のお悩み解決コラム

「言わないとわからないの?」「察してよ!」

 

パートナーにイライラすること、ありませんか?

相手のことを全部知った気になっていませんか?

 

パートナーとの付き合いが長くなればなるほど発生しがちなこの現象。仮に「信頼過信」と名づけましょう。男女の違いは、まるで異星人。お互い「謎だらけ」な生き物です。

「わかっているよ・察してよ」信頼過信を2つの漫画から考える

 

「オススメ! めおとブックス!」記事一覧

第1回:「他人と一緒に暮らすということ『ラララ』

分かり合えないから、話し合おう

『僕と君ら女性とは同じ星の人間とは思えない』

 

こんな言葉を放つ男子高生が出てくるのは、ろびこ氏の『僕と君の大切な話』(講談社)。

 

高校生男女のラブコメ作品。ですが! ラブは全く始まりません。アンニュイ美少女相沢さんとクールメガネ男子東くんは、デートするわけでもなく、駅のホームで延々「男とは」「女とは」を語り合うだけの「トーキングラブコメ」です。

 

二人とも異性と付き合ったことがないので、「世間では」「雑誌では」と、一般的な意見を交わし合い、その内容は「女のメールは日記のよう」「男はどうして誰も聞いてないのに武勇伝を話したがるのか」「女性には共感すればいい」など、「あるある」だらけ。

 

散々言い合ったあと、東くんは相沢さんに、先に書いた『僕と君ら女性とは同じ星の人間とは思えない』と言います。そして、『それをつなぐのは言葉だろう』と続けるのです。

 

もともと、自分以外の人が何を考えているかなんて知りようがありません。そして「分からない」と諦めず、その疑問を素直に相手にぶつけることも大切です。

 

公式サイト

Amazonで見る

自分以外は皆「Xさん」

同じく、高校生の男女の恋愛を描いたのが植芝理一氏の『謎の彼女X』(講談社)。主人公の椿くんのクラスに転校してきた卜部(うらべ)さんは前髪が長く、ミステリアスな女の子。しかし二人には「よだれ」の絆があるという

 

えー、いきなりアブノーマルな説明になってしまう漫画なのですが、携帯電話が出てこないなど、どんな年齢層の読者にも「自分の青春時代」を連想させるような描きかたをしているため、物語の世界に入りやすい漫画です。

 

椿くんにとって初めての彼女、卜部さんは謎だらけ。謎だらけだからこそ、「知りたい」と相手に惹かれ、付き合ってからも近づこうとあれこれ頑張ります。椿くんが「卜部のこと、なんでも知ってるぜ!」という自信満々のキャラクターだったら、この物語は続きません。

 

タイトルの「X」は、「Xデー」「X氏」など、謎を「X」と記すよう、彼氏にとって自分の彼女は永遠に「X(謎)」であるという意味です。全ての男性にとって、自分の彼女は「卜部さん」なのでしょう。そして、これは女性も同じ。男は永遠に「X」の対象です。

 

Amazonで見る

 

人間関係において、相手となんでもわかりあえる仲になりたい――そう思うのは確かです。しかし、恋人でも家族でもそれは到底不可能なこと。でも不思議なことに、長い時間を一緒に過ごしていると相手の全てを分かった気になるし、相手も自分のことを分かっていると過信してしまう。あなたは「信頼過信」に陥っていませんか。これら2つの漫画はそんなことに気付かせてくれるでしょう。

 

「オススメ! めおとブックス!」記事一覧

第1回:「他人と一緒に暮らすということ『ラララ』

この記事をSNSでシェア