子どもの気持ちを探れ! コドモ博士の哲学トーク第11回

「良いママ」を目指すママに育てられる子の気持ち

夫婦のお悩み解決コラム

「良いママになりたい」誰もが思うことです。ただその気持ちだけが先走り、1番大切な子どもの気持ちを置き去りにしてしまうことも。あなたの思う「良いママ」は、子どもにとっても良いママなのでしょうか。

pixta_17546065_M

 

やることが山積み過ぎ

質問

ママ:昨日はママが怒り過ぎちゃったね、ごめんなさい。実はママね、昨夜あなた達が寝たあと、「怒り過ぎちゃってごめんね」て謝ったのよ。子どもが寝れば「怒り過ぎ」ってわかるし、謝ったり、子どもを愛おしく思う心の余裕が生まれるんだけどね

K:ボクとしては、起きている間に心の余裕を持って欲しいよ。

質問

ママ:そうよね、怒り過ぎないでいつも笑顔でいることが理想なんだけどなかなか難しいわ。

K:何でボクたちが起きている間には、心の余裕がないの?

質問

ママ:やらなきゃいけないことが山積みすぎて、常に「次はコレをやらなきゃ」って考えているの。「これを洗ったら赤ちゃんのオムツを替えて、あそこの食べこぼしも拭かないと。あっお米も炊かなきゃ、洗濯物も畳めていない」という風に。

K:1つ目の問題は、「ママのやることが多過ぎてキャパオーバーになっている」ことだね。

いつになったら「良いママ」になれる?

K:でもさ、やることのなくなったほんの束の間でも、ママは表情が固く見えるよ。

質問

ママ:たしかに、常にピリピリしたり、気を張っているわね。それには理由が2つあるの。

1つ目はママのやることが多過ぎて、「何で『私ばかり』こんなに頑張らなきゃいけないの」っていつも考えてる。それとね、いつも「良いママでいないと」と思うから、どこか緊張が抜けないところがあるの。

だからかしら? 動かなくて、だらしなくて、育児も適当なパパにはいつもイライラするわ。

K:ママの言う「良いママ」って何なの?

質問

ママ:まず、家事はしっかりやることね。子どもには手料理を食べさせたいし、キレイな部屋で過ごしたいじゃない。それと躾もしっかり。だからママはいつも怒っている様に見えるけど、あなた達のためを思ってのことなのよ。それでいて子どもの話に耳を傾け、いつも笑顔なママ。

これこそ「良いママ」よ。雑誌やネットでもよく言われてる、理想のママ像ね。

K:その「良いママ」を目指すために、ママはボクたちを怒り過ぎたり、ピリピリしたり、パパにイライラしてるの? 本末転倒じゃないかな

質問

ママ:いいえ、私は良いママになるために、精一杯頑張ってるのよ! もっと頑張れば、いつか理想のママになれるはずだから。

K:じゃあその理想のママには、いつになったらなれるの? ボクは今5歳で、弟は1歳だよ。

質問

ママ:そうね次男が幼稚園に入れば、少しは余裕ができるかな。それか、小学生に上がってからとか。

K:えー最低でもあと2年? 長くてあと5年? その間ママは、ずっと良いママを求めてイライラし続けるの? それでいて、良いママになれる保証はないんだよね。

子どもの笑顔より、「良いママになること」が大事?

K:2つ目の問題はここだよ。今のママはボクたちやパパよりも、「良いママになること」のほうが大切なんだ。このままじゃあボクの小さい頃の思い出は、「イライラした神経質なママの顔」しか思い出せない。

質問

ママ:じゃあどうしたらいいの? 私はこんなに頑張ってるのに、これ以上どう頑張ったらいいのよ⁉︎

K:カンタンだよ、ママが頑張らなければいいんだよ。「ママにとっての『良いママ像』」はわかったよ。でも、「子どもにとっての『良いママ像』」って考えたことがある?

たしかに手料理は栄養になるし、キレイな部屋も気持ちいいよね。でもさ、ボクにとっての1番の栄養はママの笑顔だよ。ママが笑顔でいてくれたら、お惣菜でも十分栄養になるよ。

質問

ママ:その話は聞いたことがあるわ。食事は楽しく食べないと、良い食材でも栄養として十分に吸収されないのよね。

K:食事だけじゃなくて、何でもそうだよ。キレイな部屋にいたって、習い事をしたって、ママが笑顔じゃなければボクにとっては何の栄養にもならないよ。

質問

ママ:なるほど、良い土でないと、良い木は育たないイメージかしら。

K:ママ1人で家事も育児も完璧にやるというのは、はじめからムリな話なんだよ。元々子育ては大人数でやるものだからね。いくら記事や雑誌に書いてあっても、それは「机上の空論」だ。

大切なのは、その人やその家庭に合ったスタイルをとること。たとえばママは掃除が好きで、料理が苦手でしょ。だから好きな掃除はして、料理はお惣菜をうまく活用するとか。休日はパパに料理を頼んだり、お米を炊くのはボクのお手伝いにしてもいいし。そうやって分担して、家族も機能していくものだよ。

いつも笑顔っていうのも、怖い話だよ。人間は感情の生き物なんだもの。たまには怒ったって、気にすることないよ。育児論も、ママがしたいことだけピックアップすればいいんだ。

質問

ママ:子どもにとって最高のママになりたくて、あれもこれもと頑張り過ぎちゃったのね。

K:そのママの気持ちはとても嬉しい。でもママが世間論よりボクたちの気持ちを汲んでくれて、笑顔でいてくれたらもっと嬉しいよ。

 

この記事をSNSでシェア