着こなし上級者を目指して 第1回
お洒落な人は笑顔も素敵! 着こなしの極意
夫婦のお悩み解決コラムこんにちは。今回から「ちょっと差のつく着こなしのヒント」をご紹介していきます。
題して「着こなしの極意」。
僕は昨年まで大手百貨店の紳士雑貨バイヤーとして着こなしに関わってきました。また独立後の現在も、パーソナルスタイリストとして着こなしアドバイスもしています。そこでみなさんによく質問されること、そしてアドバイスさせていただいた経験をもとに、着こなしのヒントをご紹介していきます。
初回のテーマは、「ファッションは、相手を思い遣るこころが作る」。
みなさん手軽にかっこよくなれば…と考えてしまいますが、そう簡単にコトは運びません。着こなしは面白くて、奥深い。だから分かりにくいし、うまくいかないと思いがちです。でも原理やコツを掴めば、グンと差がつくものでもあるわけです。
ゴールデンウィーク明けの百貨店には、ご主人用のクールビズアイテムをお買い求めになるご婦人がたがたくさんご来店されます。人の意識もそして目線も変わる衣替えの季節、着こなしについて、一緒に考えていきましょう。
そもそも、どうしてわたしたちは身なりを整えるのか?
身なりを整えることには目的があります。それは相手を気遣うこころ、また仕事に対する姿勢を示すことにあります。みなさんも、社会的地位の高い人、仕事ができる人に触れたとき、雰囲気も身なりや身だしなみもどこか違うな・・・なんて思ったことがありませんか。
その人の考えかたが、雰囲気や身なりそのものににじみ出るのは当然のことです。にじみ出る何かを人に感じさせる力・・・・それが、気配りや心配りが出来ている何よりの証拠です。
服装選びに先立ち、最も重要になること、それは着るひとのマインドです。ワザやテクニックもありますが、着こなしが引き立つマインドがなければ、それは着せ替え人形のようなもの。人に好印象を与えるには、基本の“中身”から整える心構えが必要です。
マインドは、すべてに通じます。いくら走るのが早くても、「絶対勝つ」という気持ちがなければ、思うように走れません。どんなにテニスがうまくても、気持ちが充実していなければ、不安に負けて、良いプレーはできません。そうです、まずは相手を気遣うこころ、そして仕事に対する姿勢が前提にあることを理解してください。
世の中は、不釣り合いなものが共存しないようにできている
この黄金律は、あらゆるものごとに通じると言われています。もちろん、着こなしと人に与える印象との関係性でも当てはまります。例を挙げます。
・笑顔が素敵な、不健康なひと
・夢を楽しく語る、愚痴っぽいひと
・みんなを明るく元気にする、陰気なひと
・身なりが整っていない、大金持ちの経営者
何か違和感を覚えませんか? 大金持ちの経営者は、自然と身なりもふさわしい身なりになっています。身なりを整えることができない経営者は、それなりの経営者、つまり身なり相応の経営者になってしまうでしょう。
マインドが伴えば、笑顔になる
仕事で成果を上げたい、仕事を通して関わる人を喜ばせたい、世の中を良くしたい・・・・そういう気持ちのある人は、明るくて、前向きで、そして笑顔が素敵なはずです。
この笑顔、こうしたマインドこそ「お洒落」ではないでしょうか。
どんなに高いブランド物、どんなにスタイリッシュなデザインのものでも、明るいマインド、笑顔にはかないません。そもそも「顔」は最も目立つ場所ですよね。そこに手を付けずして、着こなしのレベルが向上するはずがありません。
実は、笑顔が素敵な人のコーディネートはとっても楽なんです。その人の個性が前面ににじみ出てくるからです。洋服もアクセサリーも、すべては個性を引き立てるツール。ベースとなる笑顔を最高にしていく意識を高めていきましょう。
ファッションは、その好印象を後押しするツールであり、技術。着こなしの技術を上げる最大の要因が、相手を思い遣り、気遣い、そして明るい雰囲気を提供する素敵な笑顔・・・・・それはつまり、着こなし上級者が、みんなを明るく楽しく、元気にできる人でもあるのです。
さあ、素敵な笑顔のプロデュース、こころの準備は整いましたね!
ここから一緒に始めていきましょう。