新婚いらっしゃい! 第10回
嬉し恥ずかし一風変わった貸切風呂が楽しいコンドミニアムタイプのお宿はいかが?
夫婦のお悩み解決コラム旅行情報誌で、衰えない人気特集に「貸切風呂」「家族風呂」というジャンルがありますよね。大抵はその前後にハートマークが多用されていたりして、「いかにもカップル向け」な雰囲気たっぷりです。
温泉といえば、新婚旅行のメッカと称される「熱海」。今でも立派なホテルからこぶりな旅館まで、さまざまな温泉宿が立ち並んでいます。熱海の温泉宿で貸切風呂(温泉)というと、何だか敷居が高そう…新婚時代のお金のない生活では旅行費として捻出できない……
そんなお嘆きのお二人にぜひともオススメしたい温泉宿を見つけました! 魅力をご紹介しまーす!!
新婚いらっしゃい! 記事一覧
第1回:結婚して初めて気づく食事中の「あるある」3パターンとは?――妻に言わせて――
第2回:結婚して初めて気づく生活の中の3つの発見とは?――夫に言わせて――
第3回:準備の遅い妻がいても、時間通りにお出かけできるたった3つの方法(夫婦二人編)
第4回:結婚して初めて気づく「あるある」3つのシーンとは? ――妻に言わせて――
第7回:「これってもしかしてヒモ狙い?」早めに察知して手を打つべきいくつかの徴候
この記事でご紹介すること
魅力その1:とにかく安い
今回、紹介したいのは「グランビュー熱海」。なんと言っても価格がリーズナブル!!
2人1室、早割で1人4000円からとなっています。ただし、温泉に入るには入湯税1人につき150円が必要。入館時にフロントから求められますので、その場で支払いましょう。
魅力その2:気兼ねなく過ごせるコンドミニアムタイプ
タイトルにも使った「コンドミニアム」。なにそれ!? セレブ的な何か?? 違います!! コンドミニアムはキッチンや調理器具一式、バスルームなど、最低限生活していくのに必要な物がそろっている長期滞在に向く宿泊施設のことを指します。
ウィークリーマンションのような使いかたもでき、本当に長期にわたって泊まるのであれば、大抵の場合、宿泊費はもっと安い! グランビュー熱海では7泊以上の場合、1泊が2名1室2900円から、と家賃を30で割ったくらいの金額で滞在できます。
気になるお部屋は…まるでワンルームマンションのよう。広い和室に小さなキッチン、鍋やフライパンなどの調理器具や食器類が一通りそろっており、熱海銘産の干物や一夜干しを買ってきてちょいと一杯、という楽しみかたもできそうです。
お布団を自分たちで敷かなければなりませんが、これは「寝るのも起きるのも自由だ!」とも言えますね。まるで自宅のようにくつろげるのがこのタイプのホテルの醍醐味!
魅力その3:温泉入り放題!
グランビュー熱海の温泉は、大きく分けて2種類あります。
1つは屋上に設置された「展望温泉風呂」。もう1つはほぼ地下にある「貸切風呂」です。
展望温泉風呂の外観はプレハブのようなペントハウスで、男女別のため入り口が2つあります。女湯の入り口は覗き見防止のため鍵がかかっています。どのようにして開けるかというと、チェックイン時に預かる部屋の鍵と一緒に束ねられている鍵を使って開けて入ります。
そんなわけで、鍵は奥さんが預かりますので、旦那さんには屋上から見える熱海の町並みやライトアップされたビーチを見ながらちょいとお待ちいただくことになります。
中はそれほど広くなく、6人入れるか入れないか。しかし清掃が行き届いているようで、清潔感があります。リンスインシャンプーではなく、シャンプーとコンディショナーがそれぞれ備え付けられているのも女性にとっては嬉しいところです。
夕方は午後3時から午後12時、朝は6時半から9時半まで自由に入浴可能。ドライヤーもありますが、脱衣所は狭いので、髪を乾かすのは部屋に戻ってからがいいかもしれません。
魅力その4:もはやアミューズメントの領域! 貸切風呂が楽しい!
ここでお待ちかね、2種類ある貸切風呂をご紹介!
1つは「半露天の源泉掛け流し風呂」。そしてもう1つは「ブクブク泡アワの源泉掛け流し風呂」です。
わたしたちが入浴したのは後者の泡アワのほうでした。
利用するのに予約はいりません。タオルや着替えなど、入浴に必要な物を携えてフロントに行き「貸切風呂に入りたい」と伝えればOKです。空いていれば入れますし、空いていなければ再度挑戦しましょう。少なくとも、泡アワの貸切風呂であれば3室ありますので、よほどのことがない限り空いていると思われます。
泡アワ風呂を選択すると「では、スペイシー風呂へ」と言われ次のようなものを渡されました。
1. 注意書き
2. DVD×2枚
3. 防水リモコン
4. 防水リモコンの取扱説明書
……「防水リモコン」……?
そして、到着した浴室には確かに「スペイシー温泉」との表示が。3つある泡アワ風呂のうち1つだけが「スペイシー」のようで、一瞬「辛いのか?」と思いましたが、それは「スパイシー」。こちらは「スペイシー」。宇宙的な何か、ということでしょうか。そういえば受け取ったDVDにも「SPACE ONSEN」なるラベルが貼付してありました。
実はこれ、脱衣所内に設置されているDVDプレイヤーに入れて楽しむためのもの。アンプとプロジェクターも備え付けられており、渡されたDVDを挿入すれば、暗がりの中、光と音で宇宙的な何かをアミューズメント的に楽しめるようになっています。DVDソフトを持ち込めば、お湯に浸かりながら本格的な映画鑑賞もできそうです。
そして肝心の浴室ですが、一見、何の変哲もないようなこぢんまりとしたお風呂が奥に見えます。源泉掛け流しというだけあって、右に見える黒いところからずっとお湯が流れています。
プロジェクターでの投影を楽しめるよう光源を落とし、泡アワのスイッチを入れたところ……。
「!」
幻想的というかエロチックというか怪しい雰囲気にガラッと変化するのです!
泡はマッサージ効果のあるような強力なタイプではなかったので、あくまでも「楽しむ」ためのもののよう。浴槽内から発せられる怪しい色の光とプロジェクターから聞こえてくる音楽との相乗効果で、怪しさ満点です。
しかも、顔を正面に向けると、ホテル側が用意した不思議な映像が流れていますし。
何とこの貸切風呂は時間制限なし。次が詰まっているからと、慌ただしくする必要はありません。とはいえ、湯温が摂氏41〜42度と高めなので、長湯はできませんでした。「もう少しぬるければ長く入れたのになぁ」と思っていたら「お水の栓を開けたかたへ」なんて説明があったので、水で埋めても良かったみたいです。
行かれるのであれば、DVDをご準備の上、少し湯温を下げて長く楽しまれることをオススメします。
魅力その5:朝食も楽しい
宿の魅力といえば朝食です。ここではチェックイン時に「7時からにしますか、それとも8時からにしますか」と朝食の時間を尋ねられるので、どちらか選んで伝えましょう。
もし、予約時に素泊まりを選択してしまっていても大丈夫です。オプションとしてつけることができるシステムになっています。しかも500円の追加料金で。
自分たちで選んだ朝食の時間にレストランに行ってみたところ、まず中年男性が1人で煙をモクモクさせている様子が目に飛び込んできました。
「えっ? 何この煙?」と驚いて、数歩進んでみると、ビュッフェスタイルのおかずの中に「アジの開き」が並んでいてさらに驚くことに。小さなコンロと焼き網をテーブルに持って行き、各自で焼くシステムとのことでした。
朝から固形燃料に火を点けて、自分でアジを焼く……これはなかなか楽しい体験です。ビュッフェスタイルなので、もちろんアジの開きはおかわり自由。追加できるよう固形燃料も予備が用意してありました。
野菜は地元で採れたもの、アジももちろん地元の漁師が獲ってきたもの、とまさに地産地消を地で行くメニュー。美味しいうえに楽しめて、これで500円。
また、ビュッフェとして並んではいないのですが、「わさび丼」なるものもあり、こちらは注文すれば出てくるとのこと。次に行ったときに頼んでみたいと目論んでいます。
せっかく旅行するのであれば、楽しいほうがいい! でも、お金はあまりかけられない……という新婚時代の宿泊にぴったりのグランビュー熱海。豪華だったり贅沢だったりするわけではありませんが、工夫の凝らされたこの宿での体験は、きっと良い思い出になることでしょう。だって面白いんですもの!