オススメ! めおとブックス! 第4回

「デキチャッタ!!」産むか迷っているアナタの気を楽にするコミックエッセイ

夫婦のお悩み解決コラム

「出産」それは、人生の一大事。命がけの大イベント。

無計画にできちゃったりしたら、ふたりの将来が大きく狂うかもしれない。

「笑う出産―やっぱり産むのはおもしろい」(情報センター出版局)と出会う前のわたしはそう思っていました。まっすぐ真面目に「出産は勢いでするものではない」と考えていました。それは間違っていないと、今でも思います。本来、勢いで「できちゃった!! 産んじゃえ!!」なんて、いいはずがないのです。

 

それでもデキチャッタとき、あなたはどうしますか?

 

「おなかの中にあかちゃんがいるということは、なんていうか、ひとことでいうと”らりらり”です」

(本書引用)

 

ページをめくるとすぐにある「まえがき」の3行目。ここを読んで、わたしは決めました。

 

「よし、産もう!!」

 

食う” “寝る” “セックスする” “産む” “死ぬ” 生きるっていたってシンプルだと気づかされる

「デキチャッタ!!」産むか迷っているアナタの気を楽にするコミックエッセイ

 

本書は漫画家兼ライターの著者が、半分お遊びで取材に行ったインドで「子づくり」をするところから始まります。いきなり子づくりです。しかもお相手は「知人 の知人」でお付き合いさえしていない。冒頭から飛ばしまくっているので、秩序と常識を重んじる人は頭が痛くなること間違いなし!!

 

“インドでなにがあったんだ。

インドは、とにかく、なにもかもありすぎた。”

 

“時間も空間もお金持ちも貧乏も、犬も蛙もなめくじも、人生も宗教も、宝もゴミも、ありとあらゆるものが、あったっていいじゃんと存在している”

 

ただそこに存在するあらゆるものを眺めているうちに、著者はインドで「わたしは生きている」と実感します。そして「子どもを作ろう」と思い立ちます。文字に起こすと「ほえ!?」なミラクル展開でありますが、本書を読むと自然となじんでくるから驚きです。

 

「ぼくらはみんな生きている!!」「わたしも生きている!!」「さあ、子どもを作ろう!!」

そんな自然な流れで「妊娠」を受け入れることができるのです。

子どもを囲んでゲラゲラ笑えば、そこがホーム。

漫画家兼ライターの著者と、フリーカメラマンの夫。それまで気ままに自由に生きてきただろうふたりには貯蓄がなく、そのうえ安定した収入もありません。一般的な感覚なら、この条件で「子育てしよう」とは思わないでしょう。

 

家探しをしながら「子育てのための住宅」で悩む著者。彼女の頭にふと浮かんだのは、インドで見たほこりだらけの家族でした。

 

“カルタッタで見たテント暮らしのインド人親子はすげー幸せそうだった”

 

狭くとも汚くとも、家族が一緒にゲラゲラ笑えたら幸せなのです。どんなに広くてキレイな家でも夫のシワにも気づかないような距離があるのなら、そんなに不幸なことはありません。笑っていればだいたいのことは大丈夫なのです。

身体は神様からの借り物だ。わたしは生かされている。

「結婚」「妊娠」「出産」

現代日本で生きていると、これらのワードがとても重く感じます。「よいこらどっこいしょ!!」と、鉛のように重くなったリュックサックを背負いながらしがみつき登る壁のよう。

 

本当にそうでしょうか?

 

だって産まれるときに、「さあ産まれるぞ」と決意したわけじゃありませんよね?

気づけば産まれていたんです、みんな。決意する間もなくおぎゃあと。

そして気づけば手足が伸び、大人になっていた。

 

本書を読み終えるころには、すべては至ってシンプルなのだと、肩の力がすーっとぬけていきました。

「大好きな彼女と結婚するか悩んでいるなら読むべき」

最後に、わたしとともに「デキチャッタ!!」を乗り越えた夫の感想を聞いてみました。

 

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妊娠が発覚したとき「このさきどうなるんだろう」と不安しかありませんでした。ワクワクよりも、これから起こる大変なことばかりを妄想してしまって。彼女のことは好きだし、この先もずっと一緒にいたいけど、自分は「父親」にふさわしいのだろうかと悩みました。

 

でも、この本を読むとめっちゃ楽しそうなんですよ。

冷静に考えるとすごく大変なことをしているのに、読み終わる頃にはワクワクしてしかたがなくなってました。

 

父さん(著者の夫)のインタビューが終始適当なのも素晴らしい。「ああ、父親ってこんなのでいいのか」と思えました。これからの人生で背負う責任の重さに押しつぶされそうになっていましたが、いい意味で吹っ切れました。それでホイホイ結婚してしまったわけですね(笑) いまが楽しいので結果オーライです。

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「出産」を重く感じているのなら読んでみてほしい

妊娠が発覚したとき、わたしは駆け出しフリーランスでした。無職と言われても返すことばがない状態です。「まさかね…」と軽い気持ちで試した検査薬の結果を見て、脳みそフリーズしました。「結婚していないのに産むの?」「そもそも結婚するの?」「お金は?」「住む場所は?」「安定した職業は?」「わたしの夢は?」…エトセトラ

 

脳内をせわしなく駆け巡る「これからどうするの?」の自問自答。考えすぎて涙が止まらなくなりました。

 

そんなときに救ってくれたのが「笑う出産」です。今まさにデキチャッて脳内嵐真っ最中のあなたや、マタニティブルーでハートが壊れそうなアナタに読んでもらいたい。そんなパートナーを支えようと心に決めた男性にもオススメです。

 

笑う出産―やっぱり産むのはおもしろい

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