Women Will レポート 第1回

働くママだけじゃない。Google が目指すのは、誰もがHappy に働ける社会

夫婦のお悩み解決コラム

働くママにとっては不安でいっぱいの職場復帰。出産前とは同じように働けないかもと、出産を機に退職を決意する女性もたくさんいます。

 

そんな「働きたいけど働けない」という女性をテクノロジーの力でサポートしたい! とGoogle 社員の思いから生まれたのが、「Women Will Japan」の取り組み。Google でWomen Will プロジェクトのプロジェクトリード、二児のパパでもある山本裕介さんにお話をうかがいました。

働くママだけじゃない。Google が目指すのは、誰もがHappy に働ける社会

山本裕介さん

働く女性にとって日本はまだまだ発展途上

山本さん(以下、山本):

「Women Will」というプロジェクトは、テクノロジーで女性の社会進出を支援するというミッションを持ち、アジア各国で活動しています。日本では、インターネットがある程度どの世代、性別でも浸透していますが、国によってはまだまだインターネットの活用が少なく、誰でも必要な情報にアクセスできるようにインターネットの浸透率を高めていく活動が必要です。

 

しかし、日本では、浸透率を高めるよりも伝えるべきことがありました。働く女性や周辺の人たちが、テクノロジーを活用することで具体的に何ができるかに気付いて、理解してもらいたい。たとえば、社外から会社のメールにアクセスできない、テレビ会議のシステムはあるけど活用されていない…活用されていれば、働く場所、時間がもっと自由になりますよね。育児中の女性も働きやすくなるのではないでしょうか。

 

実際、アンケートでも、25〜49 歳の女性は「時間や場所に関する制限」で仕事を続けられないと判断していることが多いとわかりました。もし、在宅勤務ができれば、通勤に長い時間をかける必要がなくなり、勤務エリアの問題もなくなります。子どもの病気で出勤できなくても、ミーティングの時だけテレビ会議に参加できるような環境があれば、働き続けられる人がもっと増えるはず。

 

私たちは、テクノロジーでこういった問題は解決できることがあるのではないかという仮説を立て、テクノロジーの力で問題を解決するため、2014 年 10 月に「Women Will」の取り組みを始めました。

 

先ほど話したアンケートでは、もう一つの気づきがありました。在宅勤務やフレックスなどの制度を持っている会社のうち、テクノロジーが活用されている会社の場合、ずっとこの会社で働き続けたいと思う社員が多いのです。

 

テクノロジーを活用したことで働きやすくなる。プライベートの時間もとれるようになった。仕事の生産性を上げることも大切だけど、育児中の女性に限らず、みんながハッピーになれる。当たり前なことですが、一方で実現できていない会社があることもはっきりわかりました。

 

制度やテクノロジーを導入してみたけど、活用されていない。こうした会社には「活用できる」文化を作っていく必要があります。どうすれば文化ができるのか…

パートナー企業と問題解決に取り組む「未来への働き方コンソーシアム」

山本:

ひとつの解決策は「未来への働き方コンソーシアム」です。Women Will に賛同してくれた企業に実際にテクノロジーを活用するモデル部署を選んでもらいます。そこでのIT活用の実践と検証、そしてその結果を公開する、これが Women Will の取り組みのひとつ「未来への働き方コンソーシアム」。

 

広島県庁では女性が活躍するにあたり何がハードルになっているのか職員にアンケートをとりました。「担当者にしかわからない仕事が多く、個人業務の時間確保のため、残業になりやすい」などの、実は男女に関係ない全体の生産性や効率に関する問題が出てきたのです。

働くママだけじゃない。Google が目指すのは、誰もがHappy に働ける社会

さまざまな企業が参画し、働きかた改革を行っている

 

そこで、「スケジューラー」を使ってお互いの予定が見えるようにしました。はじめは自分の予定をシェアすることに抵抗感があったものの、半年試験的に利用してみて事後アンケートで効果を検証すると、部署全体の生産性・効率性が上がっていました。

 

お互い何をやっているかわかるようになり、管理職も部下が何をやっているかが常に見えるため評価しやすくなったそうです。これにより、職員の仕事に対する満足度も上がった。さらに、プライベートの予定もスケジューラーに入れる文化ができ、お互いのプライベートを尊重する空気が生まれたそうです。

 

仕事のやりがいだけでなく、プライベートの充実度まで上がったこともわかりました。

 

「このテクノロジーは便利だよ」ではなく、「どう使えばいいのか」「何が解消できるのか」、実際に触って業務に取り入れてもらう。効果を感じれば、「使い続けよう」と思っていただけますし、他の部署も「うちも導入してみよう」になりますよね。そして “企業カルチャー”になっていく。

 

「未来への働き方コンソーシアム」では、こうしたパートナーの成功事例を公開しています。どんなことをやっているのか、実際に効果が出ているのか、それがわかれば「自分たちもやってみよう」と思いやすいですよね。今後もより実例を増やしていきたいです。

ワーママにとってハッピーな職場=誰もがハッピーに働ける職場

 

「働くママが特別な存在じゃなくなるといいなと思います」

これは動画に登場する職場復帰したママの生の声。そう、働くママが一番望むことは、子どもがいても普通に働くことができる環境なんですよね。

 

山本:

Women Will Japan のもう1 つの取り組み「Happy Back To Work」は2015 年3月に始動。誰でも「働く女性をハッピーにするアイデア」を投稿できるサイトを作りました。ここで重要なのが、「育児中の女性に活躍してもらう」と考えていること自体が、明らかに育児中の女性を特別扱いしている」ということです。

 

育児で大変なときでも本人はみんなと一緒に働きたい、と考えている。誰もが働きやすい職場であれば、育児中の女性も働きやすくなるのではないでしょうか。そんな柔軟で誰もが働きやすくなるようなアイデアを集めています。

 

「長時間働いた人がえらい、そんな空気、やめませんか?」といった意識に関するものもあれば、「18時以降は会議を禁止しよう」「退社する時にすみませんと言うのをやめよう」といったような、具体的にもっとこうしたらよくできるよね、というような具体的なアイデアもあり、現時点で5000 以上のアイデアが寄せられています。

 

でも、アイデアを集めただけだと「ふーん、できたらいいよね」で終わってしまいますよね。

働くママだけじゃない。Google が目指すのは、誰もがHappy に働ける社会

Happy Back to Work ではさまざまなアイデアを募集している

 

「未来への働き方コンソーシアム」と同じく、実践することが大事。だから、アイデアを実際にトライしている企業にサポーターになっていただいています。現在、1000 社以上のサポーター企業が、集められたアイデアを実践。こうしたアイデアも実践していきながら、少しずつでも社会を変えていくきっかけにしていきたいんです。

 

アイデアはどなたでも投稿でき趣旨に賛同いただればどなたでも参加いただけます。みんなで社会課題に取り組み、「Happy Back To Work 」を社会的なムーブメントにしていきたいと考えています。

働くママだけじゃない。Google が目指すのは、誰もがHappy に働ける社会

 

筆者自身も子どもを保育園に預けて働いているワーキングマザーです。自分のまわりにも勤務エリアなどの問題でやむを得ず仕事をやめたママがたくさんいます。復帰当初は毎日が綱渡り状態で、仕事を続けるべきかどうか何度も悩みました。そんな想いがあったので、山本さんのお話しがとても興味深く感じました。

次回からは、「Happy Back To Work」のアイデアを実践しているサポーター企業の取り組みをご紹介していきます!

 

Google Women Will 公式サイト

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