写真の撮りかた講座 第8回
モノクロ写真にチャレンジ! 新しい世界をみつけてみよう ~no2~
夫婦のお悩み解決コラム前回はモノクロ写真で一番気をつけることについてお話ししました。今回は構図や質感など、さらなる上達のポイントを実践していきましょう!
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モノクロ写真は構図が命
モノクロ写真の上達のポイントで、次に考えたいのは構図。写真の主役や脇役をどこに配置するかを意識してみましょう。構図を意識するようになると、格段に写真が魅力的になります。
カラー写真では、画面に入り込んだ“なんでもないもの”が自然に見えています。けれどモノクロになると、何でもないものも画面を構成する一要素に。余計な情報が消えるぶん、写真に登場するもの全てに意味が出てくるのです。
構図の役割は、写真を見る人の目を一番重要な場所に誘導すること。画面を横切る線や、被写体のフォルムを利用しましょう。モノクロになると、何気ない線や物の形が目に入ってきませんか?
絵画や写真には主な構図として、三分割法、三角構図、対角構図、S字構図、額縁構図などがあります。暇なときに本を開いてみるのもおススメです!
モノクロに向く被写体とは?
モノクロ写真に向く被写体を撮ってみるのもモチベーションアップに最適。モノクロになるとカラーの時より、モノの質感が鮮明になります。
例えば石や木のざらざらした表面、動物のふわふわした毛、空の雲の立体感など…陰影によって被写体「そのもの」の存在感が増して見えるのです。目を閉じたときに音が鮮明に聞こえるのと同じように。

カラーでは子どもに目がいきがちですが…

モノクロになると木の表面が鮮明に。
写真の内容をスリムにする!
カラー写真は現実と同じ色の画像なのでとても「具体的」ですが、モノクロ写真はリアルな色がない…つまり「抽象的」になります。
でもそのおかげで、見る人に「何かを想像させる」世界を作ることができます。これがモノクロの最大の魅力!
モノクロで撮影すると「何だかまとまりがつかない…」と思ったことはありませんか? これはモノクロになったことでひとつひとつに存在感が出てくるから。
コツはあれもこれもと入れ込まないこと。説明しすぎないことが大切なのです。
「見る人に何かを想像させる」ことができると信じて、ばっさりといらないものを切りましょう! 説明的になりやすい要素は取り除くつもりで、自分ができる一番シンプルなフレーミングにすることでモノクロ写真は一番雄弁に、いっそう魅力的になるのです。
Study
秋は図書館へgo! 過去のよい写真を沢山見て上達しよう!
構図の勉強にオススメの写真家はHenri Cartier-Bresson、Andre Kertesz
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