ビジネススキルを活用した「夫婦関係カイゼン実践講座」

子どもの教育方針をマインドマップ&ロジックツリーで「見える化」しよう

夫婦のさまざまな問題を、ビジネススキルやフレームワークで解決していく本連載。前回は夫婦間の不満の解決策をブレイクダウンとSWOT分析によって模索しました。第2回目は夫婦間でよく意見が食い違う「子どもの教育方針」がテーマです。

正直なところ私も妻にサイフのひもと家庭での主導権をしっかり握られているのですが、ここだけは譲れないというポイントがあり、そのひとつが教育方針です。夫婦はお互い親から受けてきた教育が違いますから「教育観」が違うのも当然。

とことんお互いに意見を出し合い、落としどころを探っていくことができるビジネスのフレームワークをご紹介します。

 

マインドマップで子どもの将来像についての発想を拡げる

子どもの教育方針をめぐる意見のすれ違いはお互いが教育熱心だからこそ起こるトラブルですが、感情的になり喧嘩に発展しては肝心の子どもにも悪影響。また夫婦で教育方針の意思統一を図っておかないと、父親と母親で言うことが違ってしまうため子どもが混乱します。

しかし相手の教育観をやみくもに否定するのは、相手の親の育てかたまで否定することになり、想像以上に根深い危険性をはらんでいます。かといって双方が譲らずに主張ばかりしあっていてはらちが明きません。

「子どもの幸せな将来」を望むのは夫婦とも同じ気持ちのはず。互いに意見を出し合ってうまくまとめていくにはどうすればいいのでしょうか。具体的に解説していきますね。

 

ブレーンストーミングで意見を出し合う

まず、子どもの未来や育てかたについてお互いに意見を出し合っていきます。このとき相手の意見に対する批判や否定は禁止。ひたすら、思いつく限り出していきましょう。

出てきた意見は小さなカードやフセンなどにメモしていきます。テーマは、たとえば下記の3点はいかがでしょうか。

子育てブレストテーマの例

  • 子どもにどんな大人になってほしいか
  • いま、子どもはどんなことが得意か、あるいは好きか
  • 子どもに直してほしい悪いクセや習慣はなにか

子どもの教育方針をマインドマップ&ロジックツリーで「見える化」しよう

意見を出し切ったらカード・フセンをグルーピングする

それぞれのテーマについて意見の似ているものを集め、グルーピングしていきます。これが教育方針を作り上げていく要素になるご夫婦の「想い」です。

子どもの教育方針をマインドマップ&ロジックツリーで「見える化」しよう

グループごとに短い言葉に置き換えマインドマップ化する

次に、集まった意見を検討しながら夫婦が納得できる意見は残したり、似たニュアンスの意見はまとめるなどしてマインドマップ化していきます。

「マインドマップ」とはイギリスの著述家トニー・ブザン氏が提唱した思考・発想法のひとつ。頭の中に浮かんだアイデアなどを地図のように「見える化」する方法です。1枚の紙の上で、中心となるキーワード(テーマ)から放射状にキーワードやイメージを広げ、それらをつないでいくことで思考を整理し新たな発想を得ることができます。

強調したいことは大きく書いたり色を付けたりしましょう。各要素をつなぐ線は太さに強弱を付け、よりつながりが深いものを太くします。

子どもの教育方針をマインドマップ&ロジックツリーで「見える化」しよう

マインドマップにはブレストで意見を出し合った3つのテーマに加えて、収入や互いの両親といった子どもの教育や人生に関わる「外部環境」も書き出すようにします。どちらかが納得できない意見がでてくると思いますが、その時は「子どもの幸せな将来」という大前提に立ち戻り一緒に検討しましょう。

会社でビジネスの方針を話し合うとき全メンバー一致となりにくいのと同様、夫婦の意見は違っていてもかまいません。例えばその意見を「パパはこう思う」「ママはこう思う」と子どもに聞かせたり、家族内で将来の夢や生きかたについて話し合ったりしてみるのもいいですね。

 

マインドマップの要素をロジックツリーにまとめる

マインドマップが完成したら、それを元に現時点での「教育方針」としてまとめていきましょう。

まず夫婦で話し合った、基本的な子育ての姿勢を「基本ルール」として明記します。これは「教育方針の究極的な目的」や「進学についての基本的な考えかた」「両親の介入への対応」など、教育方針を立てる上での軸になる部分です。

次に、マインドマップにあった「こうなってほしい(将来像)」「伸ばしたい力」「カイゼンしたい点」から、適切なものをピックアップして明記します。

マインドマップづくりはチームで行うと効果的です。この作業も必ずご夫婦で行ってくださいね。

子どもの教育方針をマインドマップ&ロジックツリーで「見える化」しよう

 

今回は、夫婦で意見が分かれやすい、「子どもの教育方針」の決めかたにビジネススキルを活用し、見える化しました。

ビジネス上での見える化と同様、教育方針の見える化はさまざまなメリットがあります。

  1. 見える化する作業を一緒に行うことによる夫婦のコミュニケーションの活性化
  2. ビジョンを共有できる
  3. 互いが目的意識を持って生活できる
  4. 意志決定が早くなる
  5. 互いの考えの違いが明らかになる

これを目立つ所に貼っておけば、ふとした時に目的に立ちかえることができ、夫婦がブレることなく子どもと接していくことができるのではないでしょうか。よく言われることですが、女性はコミュニケーションにも共感を求めるものですよね。

意見のすり合わせの際は、理論や勢いでゴリ押しすることは避けたいものです。

「君の言うことはよくわかるよ」とまずは同意を示し、「でも太郎のことを考えたらこういう考えかたもありじゃない?」というようなジェントルなアプローチができる男を私も目指したいと思います。